人生
遠藤
第1話
これから歩む道を見渡してみれば
どこまでも続く険しい山道だった
首が痛くなるほどの高い高い山道だ
(むりじゃね?)
これは俺の道じゃねえと振り返れば
重機で掘ったように道が無い
(いくしかなくね?)
念のため横の林を見ても薄暗くて怖い
(クマでそうじゃね?)
ベソかきそうになりながら歩き始める
永遠に続く山道をちょっとづつ登っていく
頑張って頑張って登っていく
息を切らしながらも
汗でベショベショになりながらも
ここまで登ったんだから
もう少しで坂道終わるだろうって
緩やかなカーブを期待をこめて曲がったら更に厳しい坂道
(はんぱなくね?)
俺はどんな人生選んでんだよって苦笑い浮かべながら登る
だって行くしかないんでしょこの人生
それでももっと楽な道が無いかキョロキョロと
ふくらはぎが痛くて足の小指が痛くて
ところでどれくらい登ってきたんだって振り返ってみても
木が邪魔で見渡せなくて
永遠のように思われるこの苦しみはなんのためなのって思えてきて
だんだん頭がラリッてきてどうでもよくなって
足もげるか死ぬかってとこまで行ってやるかと思ったら
なんか着いたようだ
振り返って見渡してみれば凄まじい高さまで登ってきたことに
ちょっと感動しちゃった
よく一人でここまで登れたなって
この自分がよくここまで登れたなって
ほんとよく頑張った
辿り着いた場所の先を
アンデルセンさんのようにフラフラになりながらも歩みを進めれば
何段あるかわからない神社の石段
(どんなプレイ?)
歩みを止めて泣くのが悔しいから登って泣いてやると
必死で足をあげていく
汚くても笑われてもバカだと言われても
何だかよくわからないけど
ただただ辿り着きたい
ただただ人生を諦めたくない
他人に笑わられるより
自分を悲しませたくないから
必死こいて登りきってみれば
そこには小さな祠がポツンとあるばかり
他には何もない
あれだけ苦しんで
歯を食いしばって
限界を超えてまで・・・
まあ、どうでもいいか
よく頑張った
いい歩きだった
人生なんていつも笑い話さ
笑えればそれでいいじゃん
命をかけて登っても何もなかった
それでいい
それこそが人生だ
祠をよくよく見てみればミツバチが巣を作っていた
(いいもんみれたじゃんww)
これから歩んで行く道は下り坂だろうか
それとも更なる上り坂だろうか
流れにしたがって気ままに歩いていこう
人生 遠藤 @endoTomorrow
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