僕は、この文書において、コピーという言葉と移動という言葉を別のものとして扱いたいと思ってきました。

オリジナルを最初の器から、Ａの器にコピーする。

Ａの器から、Ｂの器にコピーする。

それぞれの器の中に、オリジナルと同じものが出来上がります。

また、この場合、三つが同時に存在することが可能だと考えられます。

移動は違います。

オリジナルを最初の器から、Ａの器に移動する。

Ａの器から、Ｂの器に移動する。

この場合、オリジナルは結局、Ｂの器にだけ存在しています。

オリジナルを最初の器から、Ａの器にコピーした上で、最初の器のオリジナルを消去する。

これも、結果的には移動に見えますが、この文書では、そうは認めません。

人生の、ある時点までの記憶のコピーが可能な未来が、やって来るかも知れません。

しかし、自意識は、コピーのできないものだと、僕は考えた訳です。

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