落書きⅢ……睡眠中に自意識は?
僕は「落書きⅡ」を、意識が僕の自意識であるためには継続していることが重要なのではないかという考えで書きました。
睡眠については「睡眠中でさえも、僕は僕の身体について等、何かしらを知覚しているはずです。」と少し触れただけでした。
あまり、考えていませんでした。
すると、やはりコメントで、眠りに注目してしまう、という意見がありました。
ここを考えてみます。
僕は、この文書を書いてきて、知覚と記憶の繋がりが意識に関係しているという風に思えてきています。
瞬間、しゅんかんを知覚し記憶する。
知覚し記憶したものと、新たに知覚したものを照らし合わせる、その新たに知覚したものもまた記憶されて、という絶え間ない継続の上に意識が現れていると思います。
僕は、途切れてしまうと、自分ではなくなってしまうのではないか、と書きました。
だから、頭脳を移植することによっては(自意識を移動させることは)不可能ではないかと、或る身体から他の身体へ移植する作業中に、何も知覚できない時間ができるだろうからというようなことも書きました。
それでは、睡眠を経る場合には、どう考えられるでしょうか。
僕は、二つの予想ができると思いました。
一つは、寝ていても自意識は継続しているという予想です。
夢を見ているときを思い出すとよいのですが、そのときだって自意識はあると思います。
ただ、外部からの刺戟(風景を眼球を通して視るというようなこと)ではなく、自分の記憶を利用して擬知覚(?)しているということではないでしょうか。
夢の荒唐無稽なヴィジョンは、記憶の中にある要素の順列組合せによって構成されていると思います。
それでは、何故、単純な記憶の再生にならないで、荒唐無稽になるのでしょうか。
それは、いま見ているヴィジョンが現実ではないことを確認するためではないかと思います。
先に、「知覚し記憶したものと、新たに知覚したものを照らし合わせる、その新たに知覚したものもまた記憶されて、という絶え間ない継続の上に意識が現れていると思います。」と書きました。
外部からの刺戟によらず、もう既にある記憶のシャッフルによって自意識が起こっているのが夢ではないでしょうか。
もう既にある記憶を、また記憶するのを避けるために、荒唐無稽になる(これは現実ではないので記憶する必要はないと確認できる状態で再生される)のではないかと思います。
何故、夢を見るのかと言えば、自意識を睡眠中も継続するためである、とも言えると思います。
実は、夢は睡眠中、ずっと見ているのかも知れません。
以上、自意識は睡眠中も継続している、というのが一つ目の予想です。
二つ目の予想は、怖いです。
睡眠すると、自意識が途切れているという予想です。
毎回、起きる度に、寝る前とは異なる自意識になっているかも知れないということです。
寝る前までの記憶が残っているので、そこから新たに自意識が誕生しているのかも知れません。
僕は、昨日の夜の僕と同じだと感じていますが、それは新たに誕生した僕の自意識が、記憶の記録を元に思っているだけかも知れません。
以上が二つ目の予想です。
また、何か思いついたら書きますね。
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