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 木嶋さんと同じプロジェクトになったのは、だから三年ぶりだった。秋から三月末にかけた、半年間のプロジェクトだった。木嶋さんとはまた席が近くなったけれど、今は残念ながら隣どうしではなくて斜め前だった。木嶋さんの隣には、今年入って研修を明けたばかりの新人くんが座っていた。私もいつのまにか先輩になっていた。けれど、工学科を出た後輩くんのほうが、私よりずっと優秀だった。

 木嶋さんに話し掛ける機会が増えたのは嬉しかった。しかし、できるだけ木嶋さんに迷惑を掛けたくない気持ちもあった。人事のお姉さんは、プロジェクト初日に木嶋さんに小言を言いに来た。木嶋さんがスパンの長いプロジェクトに配属されたのは木嶋さんのせいじゃないのにな、と思いながら私は横目で眺めていた。周りの先輩はくすくす笑っていた。不思議そうな顔をしていた新人くんは、年明け前からすごい勢いで残業を始めた木嶋さんに驚いて、私に相談に来た。ああ、私が新人だったときと同じだなと可笑しくなりながら、私はかつての生村さんみたいに、気にしなくていいという話をした。自分より若い人と同じチームに入るのはこれがはじめてだったから、後輩のために何かできることがちょっと嬉しかった。

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