第26話 クリスマスマーケット
さて、いよいよ年末に差し掛かってきた。街はすっかり暗くなり、寒くなり、1日24時間がずっと長く感じるように思う。
だが、こんな暗い気持ちを払拭すべく、街にはとてもきれいなイルミネーションに飾られていた。そう。待ちに待ったクリスマスの時期がやってきたのだ。
ルクセンブルグでもドイツと同じように、クリスマスマーケットは行われる。クリスマスの4週間前から、マーケットが設置され、ホットワインとか、お菓子とか、いろいろなものが所狭しと並べられるのだ。
ルクセンブルグ市の中心部では、計4か所のマーケットが立てられる。市の中心部に設置されるマーケット、それから、ルクセンブルグのシンボルのゴールデンレディ像のマーケット、公園の中に設置されるマーケット、ルクセンブルグ駅近くに設置されるマーケットの4か所だ。
私は、クリスマスマーケットだ、とワクワクしながら待っていたものの、いざこの時期になったら、どのマーケットに行くべきか、ぐずぐずと迷っていた。
と、その時!なんと、Meet Upのアプリで、クリスマスマーケット飲み歩き、食べ歩きツアーを、ルクセンブルグ人の女性が案内してくれる、というツアーを見つけた。これは、行かない手はないではないか。全部回ってくれるっていうし。
注意書きには、案内は無料ですが、飲食代は個人持ち。万が一はぐれたら、その場で解散ということで、探しません、とのこと。
はぐれないようにするしかないけど、そんなに混むのかな...
期待と不安の中、その日はやってきた。案内を頼りに、グループに巡り合うと、ルクセンブルグ人のほかは、インド人やフランス人などいろんな国の人たちが参加していた。私ね、ただみんなでワイワイ飲みたいだけなのよ、というルクセンブルグ人の女性は、マーケットは知り尽くしているので、飲めればいいという。一方のインド人は私と一緒で、初めてだから興味本位で参加したみたい。
クリスマスマーケットでは、ホットワインやソーセージ、砂糖でコーティングしたアーモンド菓子や、チュロスなど、いろんなものが売っている。食べ歩きするのが楽しい。また、最近では、イチゴやパイナップルにチョコレートコーディングしたものも人気だとのこと。
私はこの日、ホットワイン数杯飲みながらインド人と仲良くなり、この後毎週末クリスマスマーケットに行くことになったのだった。
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