第24話 友達何人できるかな

先日のインターナショナル展示会で、とうとう日本人ときちんとした会話をすることができなかった私は、ふっと考えてみた。


みんな、どうやって友達作っているのかな?


まるで小学生のような質問だが、会社と家の往復、かつ仕事は超が付く忙しさで、偶然に誰かと出会って、友達を作るなんてまずありえない。じゃあどうやって出会えばいいの?


そんなたわいもない話を昼休みに同僚としていると、そのうちの一人が、だったらアプリ使えばいいよ、と教えてくれた。


こちらではよく使われているという、Inter-nationとMeet up。どちらも、いろいろな開催者が開催しているイベント情報が紹介されているアプリで、実にいろいろなものがある。ハイキング、飲み会、勉強会、読書会、中には、XX語で話しましょう、というようなイベントも開催されている。


とりあえず登録してみることに。


確かに面白そうなイベントが盛りだくさんだが、これって本当に信頼できるのかしら。だまされたりしないよね...


数日もたたないうちに、私の自己紹介に反応して、お友達申請がいろいろな人から送られてきた。中には、いわゆる出会い系的な使い方をしている人もいるらしく、今度二人で飲みにいかない?というような誘いから、普通の友達申請の人までさまざまだ。


その中でも、私に趣味が似ていて、年齢も近しい日本人と仲良くなった。彼女はいまだにただ一人の日本人の友人だ。彼女はこちらの生活も長いので、いろいろ教えてくれる。


不思議なもので、なんとなく日本人だと安心し、他の国の人からの友達申請は怪しいかもと思ってしまう。臆病というか、バイアスがかかっているというか。そんなことでは友人は増えないじゃないの。


そこで、私は作戦を変えて、グループで活動できる、面白そうなイベントに参加してみることにした。ハイキング。15Km はちょっと無謀な気もしたけれど、ゆっくり行くから大丈夫、という紹介文に誘われて、ある週末、意を決して行ってみることに。


20人くらいの人数で、リーダーの人が適当に歩いていくのについていく感じ。日本のハイキングのツアーからルールをなくした感じのハイキングだ。


各々、歩きながらいろんな人と話をする。これ、楽しいかも。


何度か同じハイキンググループのイベントに参加するうちに、親しい人も増えてきた。私よりずっと若い人もいるけど、みんなとてもオープンで、年齢の差とか、お構いなしというところがありがたい。


こうして何人か友達と言える人ができた。ものは試し、ですね。


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