聖剣伝説2(スクウェア・1993年)

 プレイ時期:ほぼリアルタイム

 ソフト入手:1990年代後半

 クリア状況:エンディングまで

 おすすめ度:★★★


 *


 主に友人宅でプレイしていた記憶が残っている。アクションRPGでありながらマルチプレイに対応し、マルチタップを繋げば3人プレイまで可能なのだ。後に購入して通しでプレイすることになるが、その前にエンディングはとっくに見ていたような気がする。


 ただ、アクションRPGとはいうものの、魔法は発動した時点で(敵味方とも)必中だったり、逆に物理攻撃が確率で回避されたり(このせいで溜め攻撃が非常に使いづらい)と、前作と比べるとアクション色は薄れている。リアルタイム操作可能なRPGといったほうが近いかも知れない。回復リソースも制限され、特に序盤のうちは基本的にレベル(数字)がないとボスには勝てない仕組みである。


 本作の売りはリングコマンドで、キャラの周りに出現するアイコンを選択することで、画面を切り替えることなく装備変更やアイテム使用ができる。ただしウィンドウを開いている間はゲームが止まり、マルチプレイ時は一人しかウィンドウを開けない。これも本来はリアルタイム向けのインターフェイスとして設計したと見ているがどうだろうか(例えばオンラインゲーム等には、リアルタイム化したリングコマンドが向いていると思う)。


 二十数年ぶりにプレイしたが序盤が異様にむずかしい。特にウェアウルフのハメ殺しと、一方的に攻撃を押し付けてくるタイガーキメラ。ここでじっくり全キャラの武器熟練度が上がり切るまでレベルを上げ、防具も新調するとちょうどよく倒せる程度のバランス調整なのだろう。以降は魔法が強いのであまり苦戦しない。


 セーブや回復ポイントが少ないことも序盤を難しくしている。一応、ニキータというぼったくり商人からアイテムを買えばMP回復も蘇生もできるのだが、序盤の資金事情では非現実的である。宿屋まで遠いということもあり、やはり前述のウェアウルフからのタイガーキメラ戦が一番つらいポイントだと言えるだろう。


 敵味方ともに、「ダウン中には喰らい判定が無いように見せかけて、起きた直後の被弾判定が予約される」という妙な仕様がある(起きる前から「起き攻め」が確定する!)。このせいでハメたりハメられたりするし、追撃の爽快感が薄かったりして、個人的にはあまり好きにはなれなかった。まあこれもターン制バトル的なものだと思えばよいのだろうか。


 唯一のMP回復アイテムである魔法のくるみが50回復。最初のうちは最大MPが10くらいしかないので取り回しが悪い。しかし懐に余裕が出来て、最大MPも増えてくると魔法の使用回数が飛躍的に伸びていって楽になっていく。魔法の熟練度上限は所持する精霊の数で決まるので、先に進むほど強くなっていくのを実感できる。


 広域マップが断片的にしか見られない(特に、フラミー入手前は大砲屋で飛ぶ時に周囲が見える程度)ので迷いやすい。久しぶりにプレイしたらサンタクロースのいるクリスタルパレスが見つからずに攻略を見てしまった。それにしてもこの手の世界にサンタさんを登場させるのはなかなか大胆というか、この当時のゲームは子供たちのものだったのだなぁ、と久しぶりにプレイして妙にしみじみ。


 一応バグについても触れておくが、悩まされた記憶は特にない。ボス撃破時にセレクト連打なんて普通はやらないだろう。思い出としては、雑誌で見た「Lv9の剣を作る(マナの剣を常時使用する)」技がなかなか成功しなかったことだ。例のニキータに会ったら、一度フラミーで上空に飛び上がって着地するという過程が必要であることを自力で発見する必要があった。

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