10 希望
僕が加害者か被害者かって……なんでシロツメさんは僕の過去なんか気になってるの? 僕のこと何か知ってるの? というか、x地は……。
「ナンさん、x地に来ているじてんでヒユさんは加害者だとおもいますけど」
「んぇ、どういうこと? x地は被害者も加害者もいるけど」
「……は」
え、今なんて言ったの、被害者もいるって……僕達だけじゃない……?
「それは……本当?」
「あれ? 飴の子知らなかったの?! 知ってるのかと思ってた!」
「僕も初耳。でも、それだと……被害者と加害者が鉢合わせてしまう可能性が」
「いやーそれはあまり無いんだよね。被害者は出口から入るんだよ! だからあんまり会わないんだ! マスターは、人々が最低限の安らぎを与えられるようにしっかりと、ってね!」
そっか。今まで勘違いしてたのか。……死ぬまでずっと同じ空間で過ごさなきゃいけないんだ。だから僕は、あれで良かったってことなんだ。なんかちょっとだけ安心してしまった。あ……ドロップの手震えてる。動揺してる。大丈夫かな。ドロップも勘違いしてたってことは加害者なんだよね、ドロップの被害者はx地にいるのかな。
「ドロップ、手が」
「お母さんがいるかもしれないんです」
「飴の子は母親を刺したのー?」
「ドロップ……?」
「お母さんがいるかもしれない」
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