7 難あり

 ドロップが言うには、x地には『ナン』というロボットがいるらしい。x地のことに詳しいらしく、聞けば色々教えてくれるのだとか。外ではロボットがいる生活が当たり前だったけど、x地に来たら一体も見なくなった。代わりに喋らないし 動かないロボットがたくさんある。そのロボットが家を教えた可能性があるみたい。でもそんなに気にすることないのかなぁ。シロツメさんは悪い人じゃなさそうだし。


「x地にもロボットいたんだね。てっきりいないのかと」

「わたしもそう思ってました」

「一応個人情報なんだけどなぁ。勝手に教えられるってなんか怖い」

「ナンさんはすこしぬけているところがあるんです。そのせいかもしれないですよ」

「……ならしょうがないかもね。そうだ、x地に来てからはロボットと全然話せなくなったから、また話してみたいな」

「ナンさんに会いたいってことですか? それなら、三番か四番地区に行けばいると思います。いつもそのあたりで会っていたので」

「そっか。明日にでも行ってみる?」

「いいですよ。あんないします」

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