2 逆境の中の希望

「君、名前なんていうの?」

「ドロップ」


 女の子はドロップという名前らしい。なんでx地にいるのかとか気になるけど、初対面の人にいきなり聞かれたらびっくりするかな。あ、このあとどうしようかな……家に帰るか、この子と一緒にx地探検するとか?


「これからどうするんですか」

 僕が悩んでいると、ドロップが話しかけてきた。

「うーん、ドロップはx地のこと詳しかったりする?」

「……八ならちょっとだけわかります」


 八番か。たしかここから近かったはず。僕が「僕に案内してくれないかな」と言うと、ドロップは首を横に振った。どうやら八番地区はあまり治安が良くないらしい。悩んだ末、僕はドロップを連れて家に帰ることにした。

 彼女はとても静かで無表情。そしてその子と話す僕は少し緊張しているみたい。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る