第14話 祖父と父との会合2
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「はい、仰せの通りにございまする。それを理由に3年ほど家臣達を抑えてはくれませぬか?」
祖父と父が考え込む。三年か、できれば2年は欲しい。
「…うむ。抑えられても2年だな。それ以上は無理だ。勝手に真似をし始めるものもいるだろう。それはいかがする。」
「2年でも有難い事です。農工具を売る事と種籾を渡す事で納得させることは出来ませぬか?」
「種籾?どう言う事だ。」
「今やっているのはより大きく多い身をつける種籾を選んでいく作業と田畑を整地する事で十分に栄養を行き渡らせる事をしております。ですのでそのうち片方の成果だけを渡すのです。そうする事で他国への流出を防ぐ狙いがあります。」
「なるほどな、しかし、2年と言う期間が欲しかったのは如何なる理由だ?」
「2年あれば黒鍬衆の数と内政官が一応揃うからです。私の狙いとしては家臣達や領民達が税をごまかす事を恐れております。それ故、黒鍬衆が田畑を整える際に検知を行い、しっかりと税を取りたいと思っております。また、領内の道を測定し地図を作りたく思っております。」
「そうか、それならば分かるな…。とちうか内政官なぞいつの間に用意していたのだ?」
「はっ、壱岐守から報告が入っておるとは思いまするが伊賀の里で孤児達を集めた学ぶ場所を作っております。その中で優秀なものに内政官としての作法を徹底的に叩き込んでおりまする。」
「わかった。2年だな。なんとか抑える。その間に黒鍬衆と内政官の整備を急げ。それと六角家でも孤児を集め六角家のための武官や兵士、内政官を育てるとしよう。」
「はっ!ありがとうございまする!」
「他に何か聞いておくことはあるか?」
「2年後、家臣達に農法を伝える際の条件としてある事を頼みたく思いまする。」
「なんだ?」
「関税を廃することとこれからの税を米ではなく銭で納めるという事にございます。我々は大量に米が取れるようになります。そして、ここを中心に美濃や尾張、西国の温かく豊かな土地でも更に収穫量が増えるようになる事でしょう。そうなったら米の価値はどうなると思いますか?」
「明らかに下がる、少し下がるとかではなく暴落だ!」
「そうです、そうなれば米をいくら貰っても意味がなくなります。今すぐ西国まで広がるわけでも無いでしょうし米の価値も急に下がる事はないでしょう。しかし、早めに手を打っておく必要があるのは確実です。」
「それならば、関税はあったほうがいいのでは無いか?」
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