第31話 ガヤ王国の王
カイルの伝達魔法便りは、すぐに返事が来た。
「明日、10時に王に会うことになった。キャロル大丈夫か。」
「もちろんよカイル。」
「ありがとう。私も行くが護衛として二条、イケ行けるか?」
イケは元気に「もちろん。」キャロルにウインする。
僕はすぐさま「なぜパブロじゃないの?ダックも僕ら異世界人より強そうだけど?」
カイルではなくパブロが答えた。「もちろん行きたいが、以前ガヤ王国とは戦いを行ている。顔がバレている。それに今回は王族の交渉事。騎士ではなく、護衛を従えていくのが決まりだ。」
「そうなんだ、ガヤと戦いをしたんだ。えっ!じゃあ、僕らはガヤ王国の敵?」
パブロが申し訳なさそうに「そうだな。」
イケが「どっちが勝ったんだ?」
「勝者はいない。話すと長くなるが、リプア王国にはめられた。奴らは知っての通り
資源に乏しい王国だ。他の異世界を次々に支配下においていっている。
ここガヤの豊かな農作物資源を狙って人為的気候変動や自然災害を多発させた。
それを我々ベンガル王国の侵略だとガヤに伝えた。2国を戦わさせてる侵略方法、いつもの手だ。」
僕はさっき見た市場の果物、野菜の豊富さを思い出した。
それをリプラ王国は狙ったんだ。「それで勝者なしってどういうこと?パブロ。」
「スカウトしたんだ。頭脳の騎士候補として、君達と同じ世界から。」
「もしかして、それが司令官K、ケイゴとか。」
「そうだ。」僕の感は当たった。
「彼はとても優秀だった。最小の被害でこの国での争いを収めた。
もちろん、ベンガル王国の無実も証明してくれた。しかし正直、疑いは晴らされたが、ぎくしゃくしている。これが現状だ。だから今は僕らは城には行けない。」
僕は、なんとなく、両国の関係と今の現状がわかった。
イケが「ケイゴには、ここに来る途中、移動空間で会ったよ。頭のよさそうな奴だった。」
僕もうなずいた。「でも、どうしてケイゴはリプラ王国にいったの?」
急にウサギが顔を出す。「さっき説明しただろう。ケイゴには闇がある。魔術師マハに見初められるほどの闇がな。」
僕はケイゴに興味がわいた。学校の友達でイケ以外に話してみたいと、興味をそそる友達はいなかった。「ケイゴか。」
カイルが「明日朝、ギルドに集合してくれ。二条、イケ、それにウサギ。頼みます。」
ウサギが偉そうに「任された。」と言ってまた水晶にもどった。
「じゃあ。」僕らは解散した。
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