第3話 満足度

幼少期の記憶としてはしつこいである。

たいていの子供もそうであろうが、度を超えていたとも思う。

膝の上に乗せて遊べば同じことを繰り返し何度もしろとせがむ。

車に乗せると窓の外に見えるモノを片っぱしから、あれは何か?という質問を永遠としてくる。

なるべく分かりやすく説明をしてあげようと自分も弱い頭を酷使していたが、あまりのしつこさに根負けし「寝ろ!」と言ったことは1度や2度ではなかった。

また我が家でも寝る前に読み聞かせがいいらしいと本を読んであげることもあった。

半分寝てそうな感じだったので、早く終わらせようと本文を何行かすっ飛ばして読むと、「違う!」と目を覚ましてもう一度最初から読まされた。

その頃から記憶力の良さの片鱗は持ち合わせていたのかもしれないが、

とにかくできるだけ本人が納得するまで続けた。

その事が知識への意欲を刺激し、覚えた知識を蓄える土台ができたのではないだろうか。


考察③ 何事も本人が満足するまで付き合う(できる範囲で)

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息子が東京大学に入った親父のひとりごと @chiroppe

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