第2章27話:召喚
森の
俺はなんとなく怪しいと思い……
するとジェーンはアイテムバッグから石を取り出した。
黄色い石だ。
あれは……
いったい何を召喚するつもりだ?
じっと観察していると、ジェーンは、召喚石に魔力を送り込む。
直後。
そこに召喚された魔物は……
ランドウルフ・マザー!?
全長10メートルぐらいはありそうな巨大なオオカミ。
ランドウルフと同じ、黄色い
間違いない。
ランドウルフ・マザーだ!
「……ッ」
おいおい。
あいつ、何やってんだよ?
ランドウルフ・マザーを召喚しやがったぞ。
俺は見ちゃいけないシーンを目撃してしまったような気がした。
ジェーンはぽつりとつぶやく。
「……あと3
あと3頭?
3頭とは……
ランドウルフ・マザーが3頭という意味じゃないか?
(まさか、ランドウルフ・マザーを召喚してまわってるのか……!?)
俺は、ランドウルフの
そのランドウルフ・マザーが、もしジェーンによって召喚されたものだとしたら。
ジェーンこそが、ランドウルフ大量発生の
許されない話だ。
犯罪である。
俺はジェーンに対する
ジェーンは、静かに立ち去っていく。
俺は追いかけようとした。
が、その前に。
(この場所をマーキングしておこう)
たったいま召喚されたランドウルフ・マザーを、あとで退治しなくちゃいけない。
だから俺は、マーキングをすることにした。
―――俺には【マップ】というスキルがある。
これを使用すると、マップウインドウが
このマップには、一度でもいったことのある場所がマッピングされる
逆に、一度もいったことのない場所は
マップデータについては、どうも前世のゲームデータを引き継いでいないらしく、現在、ほとんどが黒塗りだ。
これからいろんなところを旅して、マップを埋めていく必要があるだろう
……まあ、それは今後の話だ。
とりあえず今は、このマップスキルに
この機能を使えば、マップにマーキングをすることができる。
俺はランドウルフ・マザーの位置を覚えておくために、
(魔物そのものをマーキングできればいいんだけどな)
と俺はひそかに思う。
いまのところ魔物をマーキングする機能はない。
まあランドウルフ・マザーなどのマザー種は、あまり派手に動きまわったりしないので、場所だけマーキングしておけば大丈夫だろう。
マップウインドウを閉じる。
俺はすぐにジェーンを追いかけた。
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