5章-2【猟奇2】


しかし、どうするのかは考えなくてはいけなかった。

誰にどの様に復讐するのか。

僕達はチェックアウトギリギリまで部屋で話し合った。

まず復讐する相手について、

ルナをレイプして苦しめたルナの父親と兄そしてそういう家庭環境にいながらも

ルナを助けれなかった母親も僕にとっては同罪だった。

次に僕を辱めた奴らだ、主犯格の峰優、それとその取り巻きの人間が3人いた。

今名前を思い出せないが調べれば直ぐにわかる。

そしてその彼女の日高安奈、最後に無駄な正義感を振りかざして本当の悪をたたけなかった

院長の館山瑞希だ。

一応あま上げた奴らに復讐出来ればもう思い残すことはない。

後は方法についてどうするかだがそれはホテルでは決まらなかった。

ルナの方はともかく僕の方は今どこに住んでいるのかもわからない。

でも実家の場所は卒業アルバムを見ればわかるのでまずそれが必要だと思った。

僕達はホテルを出て函館に向かった。

幸いにも僕は7日間車をレンタルしている。

後6日ある、その間に復讐をやり遂げここに戻ってくることができれば

当初の予定とさほど変わらないのでないかと思った。

ここで移動手段を捨てるのは得策ではないと判断し、函館からでているフェリーに乗り

青森に行くそしてそこから東京の僕の実家に向かう、卒業アルバムを取りに行くためだった。

時間は相当かかるでも今はそれでもよかった移動中になにか案が浮かぶかもしれないと思っていたからだ。

さすがに僕も運転には慣れてきて函館までの道のりもほぼ予定時間通りに到着できた。

函館港から1日何便か青森行きのフェリーが出ており僕達は当日の最終便に乗ることができた。

青森に着く頃には日は落ちているだろう。

それでも初めての船は良かった。

水を切って走る船、デッキに出ればこの時期寒いしずっと外にはいられないが潮風を感じて気持ち良かった

少し気分が和らぐのを感じられた。

程なくして青森港に到着した。

日もすっかり暮れて現在の時刻は午後8時になっていた。

ここから東京まで高速道路を使用しても約8時間着くのは朝早くだ

途中で休憩もしないとさすがに体がもたないしかしできる限り進つもりでいた。

途中のインターで食事やトイレ休憩なども挟み進んでいたが疲れが溜まってきていた。

ルナも心配そうにして

「大丈夫?少し休んで」

といってくれていた。

取りあえず一旦インターに入り仮眠をしようと考えた、本当ならどこかホテルに入ってゆっくり

休みたいが今はその時間がない。

僕は大切な事をふと思い出した、時刻は23:50になっていた。

僕はルナを車に置いて急いでインターのコンビニに向かい2個入っている小さなショートケーキを買い

直ぐ車に戻った、時間を確認すると23:55でギリギリセーフだった。

僕はそのケーキを取り出しルナに

「遅くなってごめん、誕生日おめでとう」

と言った。

こんな小さなケーキでしかも車の中でだがおそらく最初で最後になるであろうルナの

誕生日を僕は祝いたかったのだ。

ルナもまさかこんな所で祝われると思っていなかったらしく驚いていた

しかし凄く嬉しそうにしてこんな嬉しい誕生日いままでなかったといってくれた。

僕達は狭い車の中でささやかなお祝いをした。

そして二人寄り添いひと時の休息をとった。

少しの仮眠のすえ僕は気力を取り戻しまた。

ルナはまだ寝ていた僕はすぐに車を発進させて東京に向かった。

今は仙台市辺りにいた。

上手くいけば午前中には東京の僕の家に着くだろう。

少ししてルナが目を覚ました。

「おはよう」ルナが言う、僕は

「おはよう、もう少し寝てても良かったのに」

「ううん、セイヤだけにしんどい思いはさせられない」

その気遣いだけで嬉しかった。

昼頃東京に着いた。

僕の家までもう少しだ、昼を過ぎて1時ぐらいに僕の家に着いた。

見る限り誰も家に居そうに無かった。

僕は少し安心した。

顔を合わせてなんやかんやと話して時間を無駄にしたく無かったからだ、すぐに自分の部屋に行き目的の卒業アルバムだけとってすぐに車に戻ってとりあえずその場を離れる事にした。

そしてお腹が空いたので近くのファミレスに入って食事した。

その時に卒アルをもっていき彼らの住所を確認していた。

ここから考えなくては行けないのは復讐する順番だった。

誰からでも言い訳ではない。

もし何かしら失敗して彼らに警戒されるのも嫌だったし何よりすぐに事件となって警察に動かれるのももんだだった。

この残された時間を有効につかう必要があった。

そこで僕が考えた順番は1番彼らと関わりのない人間から攻める事にした。

そう、委員長の館山瑞希からその先に付いても考えがありそうするのが今後の為に1番だとおもった。

僕はその計画をルナにはなした。

ルナはその計画を聞いて少し驚いていたがそれに賛成してくれた。

それが決まれば次は道具が必要だった。

僕自信人を殺した事もないしどうすれば人が死ぬのかよくわかっていない取り敢えず武器みたいな物が必要だと感じた。

ファミレスを出たあと僕達はホームセンターに向かった。

そこに使える物があると思って簡単にかんごえればナイフなどの刃物が妥当だともおもえたが

僕自身腕力に自信が無い揉み合いになったら彼らに勝てる見込みは無かった。

ホームセンターで見ている中で使えそうなものを見つけた。

それは自動釘打ち機だバッテリー式のもあり

中に釘をいれてレバーを握れば釘が先っぽから連発で発射される飛距離は見込めないがその威力は中々のものだった。

取り敢えずそれを購入することにした。

あとは拘束用の結束バンドも購入しておいた。

それにやはりナイフ等も居るかなと思い大型量販店に行きサバイバルナイフを購入それと護身用グッズとして置いてあったスタンガンも買って置いた。

これである程度は行けるかなと安易に考えていた。

後は館山さんがまだ実家に居るかの確認をする必要になった。

僕は同窓会の誘いを装い彼女の家に電話来た。

彼女の母親だろう人物がでた。

彼女はまだ実家にいるらしくそこから大学に通っているらしい、今は不在だが19時頃には帰宅するとの事だった。

またその頃に電話しますといい電話を切った。

彼女が通いで学校に行っているなら最寄り駅は1つしかないしそこから家に帰るルートも簡単に予想出来た。

僕はそのルートの下見をして彼女に声をかけるならどこが1番人目に付きにくく怪しまれないか下見をしながら考えた。

その結果その道を割り出し彼女が通った時に声をかけようと考えた。

1つ問題があるとしたら彼女自身が分からなかったらどうしようということだった。

僕の知ってる館山さんはもう5年前の姿だから女性は変化が激しいからわかるか不安だった。

程なくして時刻は18時半になっていた。

電車が駅に到着し人が降りてくる。

そこから目を凝らし彼女が居るか確認した。

僕の不安をよそに彼女はあっさり見つけられた。あの時のまま成長してると言えばいいのだろか彼女もまた美しく成長していた。

僕は彼女の後をつけ目的の場所に行くまで待った。

車はその目的の場所近くに停めてある

予想通り彼女はそのルートを通り帰宅している

その人気の少ない場所に差し掛かった時僕は彼女に声をかけた。

「館山さん」

彼女は少し驚き後ろを向いた。

そしてその声の主が僕だった事に再度驚いた様子だった。

「ほ、星崎くん?」

彼女

確かめるようにいった。

僕は極力警戒されないように近づいた。

それでも彼女は少し警戒しているようで

「どうしたの、いきなり?」

と訪ねてきた。

そりゃ当然だろうと思ったあの時の被害者がいきなり目の前に現れたら

警戒もすると、だが僕にはある種の確信めいたものがあった。

彼女は逃げないと、僕の話を聞くと、彼女はその後僕が不登校になっている事も知っている。

仮にも正義を振りかざしていた人間だあの時の負い目は確実におっていると

だから僕は

「少し話があるんだ、あの時の事で」

と切り出した、そういった方が彼女も納得するしこちらの話を聞いてくれるはず

さらに

「僕もようやく前を向いて進めそうなんだ、でもどうしても確認したいことがあって」

と付け加えた。

館山さんは

「そ、そうそれは良かった」

と少し自分の罪悪感が薄れたような気持になったのだろうか

「少しなら時間大丈夫だよ」

と言った。

「そんなに時間は取らせないよ、すぐそこのファミレスで少しはなせないかな?」

「わかった、いいよ」

と承諾した。

そして僕は、そこに車停めてあるからそれで行こうといい車まで誘導した。

ルナは車にはいない今回は僕一人の方がいいといい近くのモールで待たせてある

また後で迎えに来るからと言って

特に警戒せず館山さんは車の助手席に乗った、僕も一旦は運転席に乗り込んだそして

「あぁ、館山さんに見てもらいたい物があったんだ」

といい運転席を出て助手席側の後部座席の扉を開ける

そこには今日買った道具や元々持って来ていたロープがある。

車の周りはすっかり暗く人通りも全くなかった。

僕はロープをとりだし解くと助手席の後ろから前にいる館山さんの首にロープを通し助手席事

自分の体重を全てかけ後ろに引っ張った。

「が、が、が、うぐっ」

と藻掻く音が聞こえたが気にせず暫く引っ張た。

そして何も聞こえなくなった頃手を放した、手が震えているそれはロープを力強く引っ張った

後からなのか初めて人を殺めてしまった興奮なのかはわからなかったが、暫くその場から動けなかった。

だがルナをまたしていると思い僕は立ち上がった、そして前にまわり館山さんが死んでいるか確認した。

館山さんは口から泡を吹いて白目をむいていたが息はしていなかった、しかも強く引っ張りすぎたのか首も折れているようだった。

僕はそのまま助手席のシートを倒し後部座席に館山さんを転がした。

彼女の死体はまだこれから使用する必要があるのだ。

そして待たせてあるルナを迎えに行った。

すぐにルナと合流できた。

ルナは心配そうに聞いてきた。

「大丈夫?上手くいったの?」

「うん、大丈夫、全て上手くいったよ」

と答えると

安心したような顔をした。

車に乗り込んだ時は初めてみる死体に驚いたようではあったが、一息のみ

「これを使うの?」

と聞いてきた。

「うん、そのつもりだよ

丁度背格好もいい」

と答えた。

そして僕達は次に向かった、次はルナの家がある石川県の方に向かう

そしてルナの家族全員を殺すために

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