5章-1【猟奇1】

僕はベッドで目が覚めた。

横にはルナが眠っている

昨日のことは夢では無かったんだと確信した。

僕は昨日の夜行為中なのか、その後なのか定かではないけどある感情に囚われていた。

僕が起きた少し動い事でルナも目が覚めたらしい。

ルナの体は何回みても綺麗だった。

色は白く華奢で強く抱きしめたら消えてしまいそうなぐらい

僕はルナに近づいておはようと軽くおでこにキスをした。

ルナもうんといい少し恥ずかしそうにしていた。

まだチェックアウト迄は時間があった。

僕達は部屋で食事をする為にルームサービスを頼んだ。

軽いモーニングといったところだった。

僕は食事をしながら昨日芽生えた新たな感情についてルナに言わなければと考えていた。

「ルナ少し話があるんだ」

僕はそう切り出した。

ルナは僕を見て不思議そうな顔をする。

僕はどう伝えたらいいか戸惑った。

「君の事が好きだ、愛している」

と言葉を切って伝えた。

ルナは目に涙を浮かべた。

「嬉しい、私もよ、貴方を愛しています

昨日は幸せだった、生きてて初めて幸せを感じた」

と答えた。

僕は違うんだと言う思いが込み上げた。

「君と一緒に逝く気持ちは今でも変わらない

いや、寧ろもっと君と逝きたくなった」

ここで一旦言葉を切る

ルナは真剣に僕の話を聞こうとしてくれていた。


「ただ逝く前に一つやらなければいけない事が出来たんだ」

それを聞いてもルナは何?とは聞いてこなかった。

恐らく僕が言わんとしている事が分かったのだろう。

そう昨日彼女と結ばれてから僕はずっとこの感情が渦巻いていた。

そうこれは『怒り』だそれも今にも爆発して溢れてきそうな憤怒だった。

なぜ僕たちがこんな目に合わなくてはいけないのだ、あんな事がなければ僕達は

普通に学校を行き、普通に働き、普通に恋愛出来ていたかもしれないのに

そんな事を考えると僕達がこのまま死んで奴らがのうのうと笑って生きている事が

許せなくなってきていた。

どうせ二人で逝くのは変わらないなら奴らに復讐してから逝ってもいいじゃないか。

『許せない、許せない、許せない、許せない、許せない』

その言葉が頭を埋め尽くし爆発しそうだった。

その事を正直にルナに話した。

ルナは真っすぐこちらを見ていた。

その目は恐怖や拒絶ではく昨日同様に澄んでいた。

それを見て僕は理解された、この感情が許されたと感じた、そして

「そこまで考えてくれたんだね、いいよ

セイヤがそうしたいと思うならそうしましょう

私も最後まで付き合うわ」

と言ってくれた。

ここから僕達の目的は変わった。

一緒に逝くではなく、復讐を終えてから一緒に逝くへ

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