4章-5【絆5】

僕達は暫く抱き合っていた。

そしてルナ

「私お風呂入るね?」

といい立ち上がった。

少し歩いてくるりとこちらに振り向き

「一緒に入る?」

とさっきみたいに悪戯っ子みたいな顔して僕に聞いてきた。

「早く行っておいで」

と僕はあしらうように言った。

ルナはほっぺを少し膨らまけながら

「せっかく広いお風呂なのに」

と1人お風呂場に向かっていった。

正直ルナは凄く魅力的な女性だそういう感情が湧かない訳では無い。

しかし僕は怖いのだそういう行為を行う事を

これは僕自身の問題だった。

暫くするとルナは出てきた。

僕はルナがソファに座るや否やすぐに立ち上がりお風呂に向かった。

風呂場は暖かくルナが使ったであろうボディーソープやシャンプーのいい匂いがした。

僕は軽くシャワーを浴びるだけにして早々に出たのだった。

僕が戻ってくるとルナは

「早かったね

もっとゆっくり浸からないとダメだよ」

と冗談めかしに言う。

僕は

「今日はそんなに汗かいて無いからね」

と面白味の無い回答をする。

それから僕達はテレビでやっている映画を見ながら話していた。

ルナの頭が僕の肩に持たれかかり

映画の内容なんて頭に入って来ない。

僕達は夜遅くまで話をした。

主に来世があるならどんなとこに産まれてどんな事をしたい等だった。

正直意味の無い話だと思う

来世があるか無いかも分からないし

何より僕達が話す内容は今迄出来なかった。

ただの言い訳や理想の話なのだから

この世界に後悔をしない人なんていないだろう

過去を振り返れば後悔なんて幾つもある筈だ

あの時こうしていれば良かった等言い訳をすればきりがないぐらい。

でもそれでもいいじゃないか言い訳ぐらいさせろよって思ったりもする。

そして僕達はベッドに入った。

勿論別々のベッドにだ僕は目を瞑るが眠気は全然なかった。

それは明日の事もあるし隣にルナがいるからでもあった。

ルナはもう寝たかな?って思っていると

「セイヤもう寝た?」

とルナが声をかけてきた。

「ううん、なんか寝れなくてね」

と僕は答えた。

するとシュルルと音が聞こえたと思うと

僕のすぐ後ろに温もりが生まれた。

ルナが自分のベッドを出て僕のベッドに入ってきたのだ。

「セイヤ暖かいね」

と僕の背中をなぞる、僕は

「どうしたの?

寒くて寝れない?」

と聞く

「ううん、そうじゃないセイヤの温もりを感じたくて」

それを聞いた時体が勝手に動いて

反対側に向いた、ルナの顔がすぐ近くにある。

たまらずルナの唇に僕の唇を重ねた。

そのまま暫くして離すとルナは

「嬉しい」

と一言言った

僕はもう一度キスをした。

次はもっと濃厚にしたお互い舌を絡めあっていた。

暫くそうしたあとに

「セイヤにお願いがあるの?

最後のお願い」

とルナは言う

「なんだい?」

と聞くと

「最後にセイヤに抱かられたい

私の事を本当に愛してくれる人に抱かられたいの」

と言う

僕にはこの言っている意味がよくわかる。

今迄にルナの秘密を聞いた僕には。

それは僕がルナに興味を持ち初めてルナのDMに君の事をもっと知りたいと送った後の事だ

ルナは僕に私の事を教えてくれると言った。

それを聞いて僕は驚愕した。

ルナの家族は父親、母親、2つ上の兄にルナの4人家族だ。

ルナが中学生になった頃にそれは始まった。

父親はルナの入浴中にたまに浴場に来てたりしていた。

ルナは勿論気持ち悪いと父親に講義する。

父親も勿論口では謝るがその目は娘を見ているものではなかったらしい

ある日曜の朝、家に他の家族がいい事に

父親はルナの部屋に入ってきた。

ルナはまだ寝ていたのだ、そして布団をめくり上に乗ってきた。

ルナは目を覚まし抵抗した。

だか大人の力に勝てるはずもなく首を抑えられ恐怖を感じてしまいそれ以降抵抗でかなかった。後はされるがままに体をまさぐられ服を脱がされ父親のものが体の中に入ってきた

あまりの痛さに気絶してしまったらしい。

次目を覚ました時には父親ももういなく裸のままベッドにいた。

シーツに血がついていた。

悪夢かと思ったがその血を見て現実なのだと絶望した。

勿論母親に言うこともできずにいるとそれをいい事に父親は事ある事にルナの体を弄んだ。

そんな日が半年も続いた頃にまた次の悪夢が襲った。

父親とルナの関係を兄が怪しんでいたのだ。

ある夜兄はルナの部屋に来てこう言った。

お前と父親の関係を知っていると

ルナは頭がクラクラした。

兄は自分にもやらせろと、じゃないと母親やお前の友達にこの事をばらすと

ルナに拒否権はなかった。

兄はそのままルナに自分の欲望を吐き出し自分が満足するまでルナの体を弄んだ

その日からルナの地獄は始まった。

父親、兄と両方から恥辱される日々が続いたのだ。

正直死のうとも考え自殺も行った事があった。

しかしそれは発見されたりして全て未遂に終わった

その度に酷い恥辱を味わされ自分の心が次第に壊れて行くのがわかった。

感情を無にして時間が過ぎるのを待つようになった。

しかし地獄はそれだけでは終わらなかった。

ある月ルナは生理が来なかった。

怖くなり行為中の父親にそれを言った

父親は流石に焦ったようだったすぐに検査薬を使い検査をするとやはり妊娠していた。

正直父も兄も避妊をせずにしていたし中に出す事もあった。

どちらのかは分からなかった。

正直どちらでもいいしどちらのでも嫌だった。

ルナはその時に兄にもされている事を父親に話した。

父親はすぐ兄を呼び叱りつけた。

叱る意味はないのにお前たちは同じクソだと思ったが父親としては自分のせいではないと思いたかったのだろう。

それからすぐに病院に連れて行かれ中絶する事となった。

暫くは平穏な日々が続いた

しかしそれは終わりではなかった。

また父親、兄からの行為は始まったのだ

次はちゃんと避妊して

変わったのはそれだけだった。

それから自分はもう死にたいとずっと考えるようになったらしい。

そんな時に僕らは出会ってしまったのだ。

だから僕はルナの言っている意味がよくわかった。

父親、兄奴等は愛情じゃなくてただの欲望だ

許せない気持ちもあるが僕にはどうする事も出来なかった。

僕が返答に戸惑っているとルナは

「こんな穢れた体の女抱きたくないよね?」

と言った。僕はすぐに

「穢れてなんていない、そんな事ないよ

君は凄く魅力的な女性だよ」

と言った。

「ありがとう、嬉しい」

とルナは僕の胸に顔を埋めた。

僕はルナの顔を上げさせキスをした。

そして首にもキスをして

ホテルのガウンをはだけさせ彼女の乳房を触る

ルナの体はピクっと反応してそのまま手は更に下に伸びる。

ルナの敏感な部分をパンツの上から触ると

ルナは更に反応して体を拗らせて手で口を抑えて声を出さないようにしているようだった。

その行為が凄く愛しく感じてしまい僕はルナのパンツをずらし直接ルナの敏感な部分を刺激した。

ルナは「あっ、んっ」と声を漏らす。

僕は時間を掛けてルナを攻めた、愛情を沢山掛けて。

そうするとルナは僕の体に触れてきた僕のガウンを脱がし僕の胸、お腹って具合に下に下に唇をはわせる

そしてその場所に到達した時異変を感じたのだった。

僕のものをルナが触る

普通の人ならすぐに大きくなるか既にこの時点で大きくなっているのだろう

でも僕のものは一向に反応しないのだ

それでもルナは触っているが不思議に思っているだろう、僕は

「ルナごめんね、それは君のせいじゃないんだよ、僕は立たないんだ」

と言った。

そう僕には過去にトラウマがありそれ以降立たなくなっていた。

誰にも話した事の無い秘密をルナに話した。

それは今から5年程前まだ中学3年の頃の話

僕には好きな人がいた。名は館山瑞希クラスの学級委員長で誰にでも平等に接し少し悪ぶってる不良生徒にも怖気ずはっきりと物事を言う綺麗な女性だった。

直接話す事はほぼないがいつも席から彼女を見ていた。

そんなある日クラスのちょっと不良ぶってる女子に話しかけられた。彼女の名は日高杏奈不良少年の彼氏を持ち目立ちたり屋で調子のいいどこにでもいる女の子だった。

「星崎って館山の事好きなの?」

いきなり聞かれ僕はドキッとした。

「な、なんでさ?」

そう答えたが、顔は赤くなっていたのかもしれない。

「ふ〜ん、顔赤くしてかわいいね」

といい彼氏の元に走っていった。

それで特にからかわれる事もなくほっとしていたある日、彼女の彼氏である峰優が来て言った。

「杏奈から聞いたけどお前、館山の事好きなんだって?」

「そ、それが」

「いや、別にいいんじゃね」

「それよかさ、お前少し金持ってね?

今俺金欠でさ少し貸してほしいんだよね」

それは暗に彼女が好きな事みんなに黙っててやるから金貸してくれよって風に聞こえた。

「1000円でいいんだよ?」

彼は言った、僕もそれぐらいで大人しくなるならって思い貸してしまった。

それから、ちょくちょく彼はお金を貸してくれといいにくるようになった。

金額は500円とか1000円と少額ではあったが積もればそれなりの金額になった。

僕は彼がお金を貸してくれって言う度に前の分はまだ返して貰ってないよと言うが彼はもうちょいしたら纏めて返すよといい

いつも押し切られていた。

そんなある日彼はまた来た。

「なぁ悪いんだけどまた貸してくれよ?

もうすぐ杏奈の誕生日なんだ、なんか買ってやりたいけど金がなくてな10000万程貸してくんね?」

と軽々しく言う。

勿論僕自身そんな大金持っているわけでもないし断った。

でも彼は

「親とかに借りればいいじゃん?」

と言う、僕は

「それなら君が親にお願いしてよ

それに僕から借りたお金で彼女にプレゼント買っても彼女喜ばないんじゃない?」

と返した。

それが気に入らなかったのか彼はちっと

舌打ちして去っていった。

そしてこの日から僕への虐めが始まった。

虐めと言ってもプリントが僕に届かないようにするとか、ものを隠すとか幼稚なものが多かった。トイレでたまに背中を蹴られる事はあったが、ある日僕にプリントが届いて無いことに対して館山さんが先生に講義しそれをやっていた彼等に注意する事があった。

たぶんそれを彼等は面白くなかったのだろう

そして悲劇が起こった。

それはテスト明けのある日、学校も昼に終わりクラブ等も休みで学校に人が全然いなかった日の事だ。

僕は彼等に捕まり教室に連れて行かれて椅子に座らされていた。

「な、何するんだ?

もう帰らせてくれよ」

と講義したが彼等は無視して

「もう少し待てよ、特別ゲストを呼んでるんだ」

と何やら楽しそうに言った。

暫くすると彼の彼女が館山さんを連れてきた。

僕が囲まれて座らせられてるのを見て館山さんは

「あなた達何してるの?」

と言った、彼等は

「今からショーが始まるんだよ

さぁ役者は揃ったし始めようぜ」

と言った、館山さんはちょっと先生を呼んでくると教室を出ようとしたが

不良グループに阻まれた、そして

「お前はここえ座れ」

と僕の前に椅子が用意されそこに座らせられた。

この時彼等は少し乱暴に館山さんを扱い周りの机等をける行為もしており

館山さん自身も少し怯えていた。

仕方なく僕の前に座らせられた館山さん

その前に座らせられた僕という構図が出来上がり彼等は言った。

「おい、星崎好きな女が目の前にいるんだ

マスでもかいたらどうだ?」

と凄く悪意に満ちた言葉だった。

彼等は館山さんの目の前で僕を辱めたかったのだ。

館山さん自身も

「ちょっと何言ってるの?

そんな事許される訳ないでしょ」

と講義したが、不良少年達は

「うるせぇ、黙ってろ

あんまうるさくしてるとお前回しちまうぞ」

といい、周りの机を蹴るなどして威嚇した。

館山さんは流石に怖くなったのか下を向いて黙った。

「さぁ早くしろよ、それとも刺激が足りないか?だったら用意してやる」

といい館山さんにスカートをめくりあげてパンツを見てせやるように指示した。

館山さんも反抗したが

「お前が自分でやらないなら俺が捲ってやろうか?それだけじゃ済まなくなるかもしれないけどな」

と言われると従うしかなくスカートを捲り

僕にパンツが見えるようにした。

僕はそれでも動かないでいると彼等は僕の腹や顔をけった。

そして無理やりズボンを脱がせた。

そして次は地べたに館山さんの前に座らせられた。そうする事でより彼女のパンツがよく見えたのだ。

悔しいながらも僕は反応してしまい立ってしまった。

誰かが「おい、こいつ立ってるぜ」

と可笑しそうにいう。

「さぁやれよ、それとも彼女にしてもらうか?」

と言った。

流石にこんな事彼女にさせられない仕方なく僕は自分で触ってすることにした。

それを見ていた彼等は笑っていた。

勿論その中には日高杏奈もいた。

「おい、行くまでやれよ」

と僕にいい、館山さんには

「もっと開いて見せてやれよ」

と言った。

館山さんももう抵抗する事もなく更に足を開き僕に見えるようにする。

僕は泣きながらオナニーをした。

そして勿論みんなの前で果てるまでやり遂げた。

床に僕の精液が飛び散り終わりを告げた時に

「汚ねぇ、ちゃんと掃除しろよ」

と誰かがいった、そして

「これは動画に撮ったからな、喋ったらばらまくぜ」とも言った。

たぶんこれは館山さんに向けての警告なんだろう。

そして館山さんも解放されて彼女は逃げるように走っていったか。

不良少年達も満足したのか笑いながら帰って行った。

僕は暫く動けなかった。だか床には僕の精液が飛び散っておりそれを持っていたティッシュで拭き取りできる限り綺麗にした。

それから暫くして僕に対しての陰口が囁かれた。

教室でオナニーした人みたいな事を言われているらしかった。

おそらく彼等の誰かが広めたんだろう。

あれ日依頼館山さんとも口を聞いていない

彼女は常に僕を避け、目も合わせ内容にしたいた。

彼女から先生には話していないようだった。

この時僕の中で何かが壊れた。

この世の中に正義はないとわかってしまったのだ。

それから僕は不登校になり学校に行かなくなった。

そしてそれ以来僕は動画や画像で女性の裸を見ても立つどころか全く反応しなくなっていたのだ。

その事を今日初めて人に話した。

僕は泣いていたんだと思う、視界がぼやけている。

それを聞いてルナはそっと僕を抱きしめた、裸のままで、そして力強く僕の頭を自分の胸に押し当てて彼女も泣いていた。

「凄く辛かったね、貴方は何も悪くないよ

そんなに深い傷を負っていたのに気づいてあげられなくてごめんなさい、それでも私を受け入れようとしてくれてありがとう」

といい僕を抱きしめながらずっと泣いていた。

僕は話した事でそしてそれでも彼女が受け止めて受け入れてくれた事が嬉しいかった。

この子と最後を共にできる事が本当に喜びを感じていた。

その時僕の陰部が反応していた事に気づいた。

彼女の体に触れそして優しく抱きしめられてそれにより僕は反応していた。

それを彼女も感じとったみたいで僕を見て涙目ながら微笑んでいた。

そして僕達はまたキスをした、それから止まる事はなく僕達は結ばれた。

僕の初めての相手この世界て唯一愛せる女性と結ばれたのだ。

その夜は何回もした。

全て彼女の中で果てた。

疲れ果てて眠るまで何回も

次の日の朝、僕達は目覚めた昨日の事を思い出すと少し気恥しいぐらいだった。

でも何かが吹っ切れて清々しくもあった。そして僕の中で新たな感情が芽生えていた。

それは彼女にも同じものが産まれていたのかもしれない。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る