4章-2【絆2】


僕は待ち合わせの場所に向かった。

待ち合わせは10時に東京駅銀の鈴前だ

僕は黒の服装、ルナは白い服装で

僕が声をかける合言葉をそれをルナが答える

っていう風に決めている。

不安と期待でドキドキしているが来ないかもっていう不安は不思議となかった。

彼女は必ずくる、そう確信めいたものがあった。

東京駅は平日だというのに人が多かった。

人の多さで息苦しくなる、時間は9:55分

約束の時間の5分前だ銀の鈴前は待ち合わせと思われる人が沢山いた。

周りを見渡して見る

すると1人の女性が目に入った。

彼女は後ろを向いており髪は黒く長く艶があった。

白いワンピースに白いもふもふした上着を羽織っている。

すぐにあれがルナだとわかった。

予想していたよりも華奢で小さい感じがした。

僕はゆっくり近づきそして彼女の前で立ち止まった。

そして彼女に声をかける、そう合言葉を

「月が綺麗ですね?」

彼女は動かなかった、聞こえていないのかとも思ったがそうではなかった。

それは掌がぎゅっと握られてるのが見えた。

それから彼女はゆっくりとこちらを向いた。

そして彼女も答える。

「そうですね、はっきりと見えます」と

初めてルナと対面した。

ルナは凄く綺麗だった。

色は白く、顔立ちは整っており一見するとどこかのお嬢様のようにも見える。

でも何故かその瞳に吸い込まれそうなぐらい綺麗な目をしていた。

思わずここで抱きしめたくなる衝動を抑え

僕は

「さぁ行こうか」

と言った。

これが今の僕の振り絞った言葉だった。

するとルナは手を差し出してきて

「うん」と微笑んだ。

僕達は電車を乗り継ぎ羽田空港を目指した。

道中彼女はよく微笑んだ。

特に口数が多くはないが、僕の目を見て微笑んでくれた。

僕は緊張のあまり手が汗ばんでないか気が気でなかったが

なんとかルナの目を見て話すことが出来た。

僕たちが乗る飛行機は羽田空港発新千歳空港行き12:15分のものだった。

少し早く着き軽く食事をして飛行機の時間を待っていた。

ここから僕達の最後の地へ向かう。

今日が2人に残された最後の時間になる。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る