第22話 そして、現在に戻る

「という事で、神聖ジュリアナ聖王国が誕生したんだ。

ついでに、その後、秒で、国王を辞めたコベルニクスは俺を後継者に指名して、コベルニクスは私はこれから神界の仕事が忙しいからと、言って、神界に戻って行ったんだ・・・」


「まあ、悪かったけど、でも、お前もお前だぞ!

なんで私を今も、コベルニクスと呼んでいる!

今なら、グリムと呼んでくれると!」


と言った瞬間、桜が


「ジュマお義父さん・・・・」


と圧をかけてきたので、俺はコベルニクスの肩を叩いて、桜を指さした。


すると気が付いたのが、桜を見て


「あ〜・・・えぇっと・・・もしかして・・・・雛?」


と言った瞬間、桜は


「はい、そうですが?コベルニクス様?」


と言うので、コベルニクスは


「ひぇ!!」


と恐怖していた。


そりゃあそうだ!

さっきまで、俺と桜で、国の始まりを話してたんだ!

そりゃあ、桜が雛じゃないとおかしいだろ!

と思って、笑ってしまった。


「お前!マジで馬鹿だな!コベルニクス!!」


「マジで、終わったわ!ジュマ!」


と言って和気あいあいとした空気が流れたが、桜は一切許してる雰囲気無かった。

ので俺が締めることにした。


「という事で、当時の神聖ジュリアナ聖王国の初代国王にして、緑の神のコベルニクス様です!

皆!拍手!」


と言うと、パチパチパチ!とどこからともなく拍手が巻き起こった。


しかし、桜の怒りは収まることが無かった。


「私の話す所全て持って行った。

コベルニクス様

後で、お ぼ え て お い て く だ さ い ね」


そう言って、桜は去っていった。


一方、コベルニクスは


「たっ助けてくれ!ジュマ!!」


と泣き付いて来たので、俺は


「俺のせいじゃない、お前が悪い

だから、お前が行ってこい!」


そう突き放した。

すると、コベルニクスはションボリしながら、桜の元に向かう事にした。


「マジで、コベルニクスの名前言ったら出てくるから悪いんだよ!

まあ、当時桜は小さかったから、余り知らなかったはずだしな」


と言いながら、俺は俺が国を作ると決心した理由を思い出していた。


『おい、神樹よ!』


『何だ、呪樹!なんか用か?』


すると呪樹が


『お前は雛がこのまま一人でこの森で過ごして何とも思わないのか?』


『あぁ、呪樹も思ったか・・・

俺もこのまま雛が一人で居るのはどうかと思っていてなぁ〜』


と言うと、呪樹がこんな事を言ってきた。


『私は、あの時、グリムが言ってた国を作ると言うの、やってみるのはどうかと思っているのだが』


そう、呪樹が言ってきたので、俺もそれに思うところがあり


『そうだよな!

雛がこのまま1人と言うのは寂しそうだ。

それに・・・』


そう言うと、呪樹は察したようで


『あぁ、私も気付いている。

このまま行けば、私たちは』


そう言って、俺たちは考えていた。


その理由は、俺たちはもうすぐしたらこの地に縛られ、俺らはこの地から動けなくなる事だった。


『あぁ、知ってるさ、知っているからこそ国を作ることが出来なかったんだ!』


そして、俺は思いの丈を話した。


『このまま行けば、俺たちはただの木として動けなくなる。

でも、そのせいで俺の家族をいや、国を守る事が出来なくなる!

そんなのお前も嫌だろ!』


そう言うと、呪樹はこう言った。


『そんなのお前のエゴだろ!

と言うか、雛はお前が思ってるほど弱くは無い!

お前も私なら分かるだろ!』


そう言ってきたので、俺は仕方なく頷いた。


『あぁ、そうだな・・・

雛は強い

俺たちが思ってるよりも100倍は強いだろう。』


そう言うと、呪樹は


『えっ?マジで?』


と言ってきた。


『はぁ?お前気付かなかったのか?

雛はアレで手加減してたぞ!』


と言うと、呪樹は


『えっ?マジか!

私の認識間違ってたのか!』


と言ってきたので、俺は俺が知ってる雛の行動を軽く話すと、呪樹は


『そうだったのか!

マジで気付かなかった!!』


と言ってきたので、俺は俺の昔作った特殊なウッドゴーレムを連れてきて、ソイツらに名前を付けた。


『もう、俺は雛を甘やかさない。

お前たちの名前は、ウスケとサスケだ!』


そして、ゴーレム達に名前を付けた。


『それってお前!』


と呪樹が言ってきたので、俺は頷き


『今後俺たちに何かあったら雛を護るように名前を付けた。』


その次の瞬間


ドゴーン


という音がした。


『おい!神樹!』


『あぁ、呪樹!』


そして、俺たちはそれと相対し、その後、呪樹が亡くなり、俺はまだそのときでは無いと思って、時を待つことにしたが、それが少し遅かったらしく、俺は余り動けない体になって行った。


そしてその時がやってきた。

それは、ティガルが寄越した雛を旅に行かせる計画だった。

それが、俺を決断させる鍵となった。


『これからココが雛の帰る場所になるのか・・・

でも、ここに居るのは私一人だけ・・・

雛には寂しすぎるなぁ〜

よし、そうだ昔、グリムが言ってた事を言ってみるか!』


そして、俺はこの神聖ジュリアナ聖王国を作ることにした。


『これで、何時雛が帰って来ても寂しくないな!』


それから約9万9784年間ずっとこの地を守り続けた。


「アレから約10万年かぁ〜長い間ここを守っていたのだなぁ〜」


と言うと、どこかから、声が聞こえた気がした。


『ふふっ、やっぱりお前は優しいな』


そういう声が聞こえて、もしかしてと思ったが・・・


そこには誰も居なかった。


「それもそうだな、アイツはもうこの世には・・・」


と言った瞬間、俺の体が光り出した。


「こっ!コレは!」


その瞬間、俺から出た光が目の前で収束して行きそれが現れた。


「久しいな、神樹!」


それは、そう言ってきた。

それを聞いて、俺は涙を流した。


「おっせぇぞ!呪樹!!」


俺たちは感動の再会を果たした。

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