第11話 俺は聖守国家に向かう

それから数日後・・・


あれから、あの時の完全に敵と分かる者たち以外の者は襲って来ず、しっかりとした右を向けば砂漠左を見れば草原の道をただ道沿いに真っ直ぐ真っ直ぐ進んでいた。


「ジュマ!!まだつかないの?」


そう、レイラが言うので俺はこう答えた。


「あの者達との戦いで最低でも半径30kmは砂漠になってしまってるから、それは仕方ないさ」


そう言うと、何故かむくれた面構えになっていた。


「もう!アイツの話しないでよ!

僕がアイツ大っ嫌いなの知ってるでしょ?」


そう言ってきたので、俺はそうだなぁ〜!と言って頭を撫でてやると、レイラはめちゃくちゃ喜んでいた。


それを見たうるちと桜も強請るように頭を差し出してきたので撫でてやることにした。


「まあ、ミリアの言うことではもう少ししたら聖守国家が見えてくるはずだが?」


そう言って周りを見わたすと、小さな建物の影が見えてきた。


「おー!見えてきたぞ!」


そう言って窓越しに指を指すと、それを見たうるちが


「ポニカ!インディ!左前の方に王国発見!王国の方に直進!!」


そう言い放つと、まるでアニメで見るワープの描写のように凄いスピードで景色が流れて行くのが見えた。


「すっごく早いな!」


そう言うと、うるちが何故か偉そうに胸を張っていた。


「えへへ!凄いでしょ!!」


そう言い放つとレイラは


「貴方の手柄じゃ無いでしょ!!」


そう言い放った。

しかし、実はうるちの言ったことはあながち間違いでは無かった。


あの後うるちは何故だか知らないが、自分の管理するウッドホースの群れを早く移動させることが出来るスキルを実は知らず知らずのうちに獲得しており、その結果、先程の指示でインディカとジャポニカは強化されていた。


「まあ、良いじゃないか!」


そう言いながら俺はうるちを撫でた。


まあ、色々あったがそれぞれ得るものがあり、結果的に良かったと言う事になったが、今後それがあらぬ方向に行く可能性があった事を知ることとなる。


しかし、それを知るのは後の事だった。


そして、俺達は聖守マキア王国に着いた。

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