第6話イケメン


準決勝

相手は昨年2年生でシングルスを制した。何と、数年ぶりらしく話題になった。一つ学年をあげより強くなっだ。あと、テニスと関係ないけど、かなりのイケメンだった。女子も3人くらい連れていていけすかなかった。

縦が弱い横が弱いとかいう次元ではなかった。サーブ・ボレー・ストロークどれを取っても完璧だった。何よりフォームがキレイだった。しばらくラリーを続けたが、決めにきたショットは全く歯が立たなかった。相手のサーブで始まった。相手のサーブはバウンドすると顔付近までボールが来た。ツイストサーブだ。返すだけで精一杯ですぐにセットを奪われた。ツイストサーブ。しかし、今度はこっちのサーブ!相手にサーブさえ打たれなければ。

そう思ったが、フォアバックハンドボレースマッシュどれも上手かった。つけいる隙が見当たらなかった。なすすべなく、ポイントを奪われ続けた。窮地に追い込まれた時コーチの言葉を思い出した。


---例え負けてても声だけは出せ。特にシングルスは孤独だ。自分を鼓舞する為にも声だけは出せ。


そう言われてたのを思い出した。負けてはいるが、ポイントを獲れたら声を出してみた。


---よっしゃあああ!


かなり大きな声で周囲も迷惑がっていたが、構わず声を出し続けた。しかし、相手は決して怯まなかった。それでも、落合の中で変わった。テニスってやっぱり楽しい!月を追っ掛ける事に夢中になってしまい、テニスの面白さに気づけなかったのである。すると、に試合も押し始めた。しかし、落合は終わらせたくなかった。テニスの面白さに改めて気づけ試合ということを忘れていた。


---ゲームセットウォンバイ落合

---え?試合、終わり?もっとやりたかったのに 


相手の敗戦をのよそに落合は呟いた。 

試合が終るとともに急いで決勝の相手となる試合を見に行ったが終わっていた。

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