第155話同窓会の案内
それからしばらくたって、学校から帰って家に入ると、私宛に小学校の同窓会を行うという案内のハガキが届いていた。差出人は私に対していじめ加害行為を働いた主犯格の一人、浜山。小学校の同級生も高校に入って、皆でそれぞれ違う学校に進学して、なかなか顔を合わす機会もないので、8月〇日に久しぶりにみんなで集まりたいという内容のことが書かれていた。私も確かに星田や永井・今田や福田・柳井たちには会いたい。でも、どうしても加害者に顔を合わせるなるということが、私を同総会に参加するということをためらわせていた。どうしてもあいつらの顔を見ると、その当時の辛い記憶がよみがえってくるのではないか。あいつらの顔を見た瞬間、記憶がフラッシュバックするのではないかという思いが頭の中から離れ中たのである。まだあいつらと顔を合わせて、平常心でいられるのかどうか、不安があったというのが正直なところである。まだあいつらのことを完全に許せたわけではなく、あいつらのことに関しては、正直殴り倒してやりたいという思いをこの当時も抱えていた。なので、あいつらの顔を見た瞬間、私の理性が失われて、何か警察沙汰になるような事件を引き起こすのではないかと言う不安を抱えていた。どうしようか少し迷ったが、参加しないことに決めた。往復はがきの返信面の不参加に〇をつけて、理由などは書かずに返信した。それから数日たって、星田から電話がかかってきた。
「お前、同窓会には参加せえへんのやな…」
「うん。正直、まだあいつらと顔を合わせて、自分が平常心でおれるかどうか、自信がないねん」
「そうかぁ…。まぁ、あれだけ悲惨な目にあわされたんやもんな…。リンダがそう言うのも無理はないか…」
「俺もまた大阪に帰りたいと思うてるんやけどな」
「あ、そうそう。今度の夏休みな、柳井と二人で、大阪から鹿児島まで自転車旅行しようってことになってんねん。それでな、もしよかったら、3~4日ほど泊めてもらえんやろうかなって思うてるんやけど」
「そうなん?俺らはいつでも来てくれてええで。でも、大阪から鹿児島までっていうたら、自転車やったら2週間くらいかかるんちゃう?」
「多分かかるやろうな。だいたい1日で100キロくらいを考えてるからな」
「気をつけてこいや」
「おぉ。ありがとうな」
ということで、星田と柳井が大阪から柳井が自転車でやってくることになった。柳井と会うのは、小学校卒業以来なので、4年ぶりになる。久しぶりに会えるとなると、やはりうれしいものである。
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