第101話コラム~子供に誇れる生き方~

 私が子供たちによく言って聞かせていたのが、やがて自分が成長して大人になって、好きな人と巡り合って、子供が生まれた時に、その自分の子供たちに対して、誇れる生き方をしなさいと言うこと。これは私が小学生時代に体験した激しいいじめや、元嫁が韓国の新興宗教に、私や子供たちを騙してまで多額の財産を献金して、経済的に困窮するようになって、私には経済的・精神的DVを加えるようになり、知的障害がある長男に対しては身体的・精神的DV、次男に対しては面前DVをふるうようになって、経済的にも、家庭的にも崩壊して、私だけでなく、子供たちにも大きな影響が出たため、将来大人になってから、子供たちが私と同じような人生を歩んでほしくないという思いから、子供たちに口酸っぱく伝えていたことである。

 人に暴力をふるって、恨みや憎しみ、怒りを植え付けてもいけないし、人を騙してまで自分の好き勝手なことをすると、どのような結果をもたらすのか、しっかりわかってもらいたいという思いを伝えたかったのである。そして、自分に与えられた仕事は一生懸命にこなすことを伝えていた。私は以前車を製造する仕事に携わっていて、車と言う、買っていただいたユーザーの命を預かるものを作っているんだという思いも伝えていたし、自分がしている仕事に対して、子供たちに

「僕のお父さんは、素晴らしい車を作っているんだ」

というように、父親の仕事に対して、自慢できるような仕事をしなければいけないという思いもあったし、子供たちに対して、いい加減な仕事は絶対にできないという思いもあった。元嫁は私が作っている車を街中で見かけたら

「あの車の運転手はあんたの会社の人なんじゃないん?」

とか言っていたが

「なんでお前は、いちいち俺たちが造っている車を見かけたら、俺の会社の人のことを気にするのか」

と逆に聞き返して、

「だって、他の人に見られたらいやなんじゃないん?」

って、思いっきりふざけてるというか、あほじゃないんかと思うようなことを言ってきたので、私は

「あのなぁ。俺は他人に後ろ指さされるような、そんな恥ずかしい仕事はしとらんわ。お前さぁ、自分の旦那がしている仕事に対して誇りが持てねぇのかよ。バカじゃねぇのか」

と言い聞かせたことがある。同じ会社の従業員に街中であったからと言って、なんで私が陰に隠れてこそこそしなければならないのか、まったく私には理解できなかった。私としては、子供には、自分の仕事に誇りと責任を持つようにということ、それから相手の方の仕事に対して、否定するような言動も、相手の人格を否定するようなことも、絶対にしてほしくない。それが私が子供に送る、親父としての責任あるメッセージだと思っている。

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