私は可愛い
@Kurosaki-Ryu3
第1話 私は可愛い
私は可愛い。
私が可愛いと気づいたのは小学生二年生のとき。
転校する男の子に告白されてからだった。
小学二年生の男の子に恋愛感情が芽生えるのかは分からないが、その男の子、名前は覚えていない、顔を真っ赤にしながら、小学校の何故か立ち入り禁止されている中庭で私に告白をしてきた。
「おれ、彩乃のことが好き」
彼は言った。
「なんで」
と、まさか告白されるとは思っていなかった私は混乱しながら彼に尋ねた。
「だって、彩乃、、かわいいじゃん」
告白の時に比べて声が小さかった。ギリギリ聞き取れるくらいだった。
その時、私が可愛いことを知った。
私はいやらしい視線が嫌い。
その頭の中で私がどんな目にあっているのか、その視線を向けられると自然と考えてしまう。そして吐き気がする。
しかし、私が好ましく、だからそういう意味で好ましく思っている人にそういう目で見られることは嫌いじゃない。むしろ好きまである。
私にはその経験がある。
その恋は実らなかったが、思い出すと胸が暖かくなる。大事な思い出。
そんな人だけの世界ならいいのに。
私は外に出るのが怖い。
私がどう思われてるのか気にしてしまって、とても疲れるからだ。
周りはそんなことを気にしてないとは分かっていても、疲れてしまう。
損な性格だとは思う。私が可愛いというのもただの思い上がりかもしれない。
しかし、気にしてしまう。
私は可愛い @Kurosaki-Ryu3
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