六.癸未年 朔風払葉(きたかぜこのはをはらう)

 一年後。


 茜は青砥家の庇護を受けて正式に尚衡に嫁ぎ、六槻国の館で婚礼の儀を執り行った。


 そして三人の子宝に恵まれ、賑やかで満ち足りた日々を過ごし、白髪の増えた夫を見送った二年後に天寿を全うした。


 その嫡男が、珊瑚が産んだ女児の一人と結婚して子を授かり、瀬名家は乱世を乗り越え今に至るまで連綿とその血を繋いでいる。

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