第8話 『優波離様の秘密の手記』の続き
翌日の放課後、オレは又リエラを誘い出した。
何時ものホテルの『レッドサン』という部屋。
1メートルぐらいの日の丸の様な赤い間接照明の下に、これまた赤い丸いベッドが
置いてある。
いきなり脱がせないで、ベッドに寝転ぶと、オレはレジ袋の中からパッケージを
取り出した。
それを開けると、アイコスのポケットチャージャーが出てくる。
「なに、それ」とリエラ。
「電子タバコ。
高かったんだから。
わざわざ追分のばばあのやっているたばこやで仕入れてきたんだから。
年齢チェックされないから」
「いくら?」
「5000円」
オレは、ポケットチャージャーからホルダーを取り出すと、そこにアイコス専用
タバコステックを差し込んだ。
「吸ってみる?」
「えー」
「これだったらそんなに害はないしし、すっごく感度がよくなるから」
「本当に?」
ホルダーが振動すると、ライトが点滅するまで長押しした。
ライトが2回点灯したので、もう吸える状態。
「ほら、吸ってみな」
とリエラの方に差し出す。
リエラは受け取ると両手で持って、口にくわえると、シンナーでも吸う様に吸った。
「すーーーはーーーー。
キター、クラクラするわ」
「あとこれも」
とレジ袋からモンスターエナジーを取り出すとリングプルを開けた。
「これも飲むの?」
「カフェインも感度がよくなるんだよ」
言うと口元に持っていってごくごくと飲ませる。
「あー、オレンジ味かあ。
いやー、いきなりドキドキしてきた」
今やリエラは、左手にモンスターオレンジ、右手にアイコスを持ちながら、
交互に飲んでいる。
「ああ、目が回って気持ちいいわあ」
「どんな感じ?」
「低気圧が迫っていて自律神経失調症になって、動悸息切れがする様な気持ちよさ」
「じゃあ、そろそろ」
と下着に手をのばして、ふと言った。
「何でやらせてくれるの?」
「禁止があるから」
「禁止?」
「試験期間になると、西村京太郎とか読みたくなるでしょう。
あれと同じで、やっちゃいけないと思うとやりたくなるんだよ」
「じゃあ、俺も頭の中で、お経でもとなえながらやるかな。
あれは禁止だろうから。
じゃあ、お前、それを吸いながら、ユーミンを聞いてみな」
リエラは言われるばままにイヤフォンを装着すると、ユーミンを聞き出した。
そしてベッドに横になると、白目をむいて 上目遣いで目を潤ませた。
オレはリエラを脱がせる。
例によって、胸まわりの梵字タトゥー、腕タトゥー、へそピー、マンピーが
あらわに。
「じゃあオレにまたがって」
言うと、勃起したちんぽにぬるっとおさまって位置が決まる。
「じゃあ、恥骨だけをグラインドさせて」
「ええ?」
言うとイヤホンを外した。
「その音楽に合わせて、フィットネスのロディオマシーンにでも乗っている積りで、
恥骨だけをグラインドさせて、くねくねと。
はい、♪you don't have to worry worry~」
最初の内はこっちも腰を使ってリードしてやる。
その内、リエラだけが腰を使って動き出す。
音楽に合わせて
♪you don't have to worry worry
ブリッ ブリッ ブリッ ブリッ
かんじー ざいぼー さーぎょー じん
mamo tte age tai
ブリッ ブリッ ブリッ ブリッ
はんにゃー はらー みーたー じーしょー
♪you don't have to worry worry
ブリッ ブリッ ブリッ ブリッ
けんごー うんかい くーどー いっさい
mamo tte age tai
ブリッ ブリッ ブリッ ブリッ
くーやく しゃりー しーしき ふーいーくう
約5分のセックス。
セックスの後、リエラは、何時もの様にシャワーで膣液を洗い流して、
戻ってくるとバスタオルを巻いた状態でベッドでごろごろした。
「今日は体力消耗したわ」
「ほんと?」
横目でリエラの様子を見ながらオレはスマホのスピーカーでユーミンを再生
してみた。
「♪you don't have to worry worry まもってあげたい~」
とチープのスピーカーのせいか、ユーミンの声質なのか、乾いた音が響いてくる。
「ん?」
とリエラは眉間にシワを寄せる。
「あ、バスタオルが濡れるかも」
「え、本当?」
「なんか、まだ感じているのかなあ」
「本当かよ」
家に帰ると、さっそく、梵天に報告した。
優波離:今日は効果があった
ユーミンの曲で、湿らせる事に成功した
梵天:本当か
それは大躍進だな
優波離:なにしろ、アイコスとモンスターエナジーでバッチリ刺激したからね
梵天:ニコチンとカフェインで、相当、シナプスの間に脳内化学物質が出ていると
思われる
ここで止めをさすには、シナプスのつなぎめに持続的に大量の脳内化学物質が漂う
様にする為に、セロトニン再取り込みを阻害する薬品=向精神薬を飲ませるという事だが
優波離:そんなの手に入るかなあ
ストリートに行けば脱法ドラッグがあるかも知れないが
梵天:だったら、君、バイクで彼女が吐いたと言っていたなあ
だったら、バイクに乗る為の酔い止めだといって、アネロンとかトラベルミン
とかの市販薬を飲ませてみろ
それらには、ジフェンヒドラミンを含むので、セロトニンの再取り込みを阻害するから
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます