世界観・用語集

用語集と銘打たれてはいるが、ほぼ世界観を細かに分けて説明しているだけである。

五十音に並んでいるわけでもなければ

索引すらないので辞書の役は果たせないだろう。


・地獄に落ちる条件

小さな嘘や同情されるべき境遇での殺人など多少の過ちを犯した人間は

煉獄に落ちるため、結果的に地獄に

(主や天使から見て)どうしようもなければ救われもしない人物のみが落ちる。

具体的な条件は明らかになっていないが、地獄に落ちた人間の傾向を見るに

理由なき殺人、自殺、悪魔との契約、同性愛、親殺しなどは

他に罪を犯していなくとも必ず地獄に落ちると思われる。

逆に小さな嘘をあまりにも多く重ねたり同情すべき境遇であっても

罪を重ねすぎると地獄に落ちる。

ちなみに地獄に落ちるべき人間が贖宥状を購入したところで

行き先が煉獄になることはないが、商いとして販売した人間は

地獄に落ちる条件を満たすこととなる。この場合、落ちるのは第七層。

地獄において一番恐ろしいのは死んで地獄に落ちた10歳以下の子だ。

親より先に死んだ、自殺した、同性を愛したなどでは

例外のケースとして煉獄に落ちるため、地獄に落ちたその年頃の子は

悪魔と契約したり動物を無意味に殺したり

被害を理解したうえで悪意を持って事故を起こしたりしているのである。

……つまるところ、地獄に落ちた並の大人よりも

ずっと狂気に満ちた性質があるのだ。


・地獄の層

全部で九層に別れている。死んだ罪人は悪魔となって層の傾向に合った場所に

召喚される。あくまで適した場所に送られるというだけであり、地獄の中であれば

階層を跨いだ移動も可能。かつては階層の移動も一苦労だったが、

今は交通網が整備されたため金さえあれば簡単に移動できる。


以下の項目は各階層の種類である。


【第一層(辺獄)】

神に背いた者たちが集まる層。支配者はドゥマ。

煉獄に最も近いため地獄の中では最も治安が良く、

その代わり希望もない。圧倒的上澄み。

ここにいる悪魔はどこまでも現状維持を望んでおり、平和さゆえに

ほかの世界への門のような役目を果たす都市である。


【第二層】

肉欲に溺れた者たちが集まる層。支配者はアスタロト。

まるっとホテル街の様なものであり、夜の店が立ち並んでいる。

表通りは料金が高くつく店が多く、同時にアスタロトが目を光らせているため、

殴り合いやゴミの散乱等は見られない。

(羞恥心を捨てた悪魔ならいくらでも見られる)

しかし、表通りから離れるとすぐ安酒のゴミ、空の注射器などが

散乱している光景が見られる。

また路上で生活する若者の縄張り争いも激しく、地獄の中でも”ホンモノ”が

見受けられることだろう。


【第三層】

悪食、あるいは暴食を続けた者が集まる層。支配者はサリエル。

美食家の層とも呼ばれ、質を重視する高級店から量を重視する大衆食堂まで幅広く

立ち並んでいる。食材も蛇の肉から人の目玉まで様々。しかし客ではなく

店舗そのものの回転率が高く、三ヶ月に1回来るだけで

ラインナップがガラリと変わっている。その閉店理由は

クレーム、産地偽装、食材の報復、ぼったくり、爆発など多様性に満ち溢れている。

……これを管理する支配者の胃痛は想像にかたくない。


【第四層】

浪費家と倹約家の集まる層。支配者はルキフグス。

地獄きっての貧民窟であり、困窮しきった罪人の行き着く先でもある。

牢のような集合住宅に住まい日雇いで働く労働者が多い。

この層の悪魔はみな酒・ヤク・ギャンブルのどれかに手を出しており、

己の欲望のままに逃避している。


【第五層】

瞬間湯沸かし器の多い層。支配者はラハブ。

道でぶつかれば殴り合いの喧嘩になり、

バーで相席をすれば殴り合いの喧嘩になり、

酷いと呼びかけに返事をしただけで殴り合いの喧嘩になることも。

とはいえ地獄の住民は基本的に彼らのようなひとで構成されているため、

平均値を知りたければ第五層に来ると良いだろう。


【第六層】

神を害した者が集まる層。支配者はバエル・ベリトの双子。

生前に悪魔に魂を売り渡す代わりに力を得たものが多く、

道行く者はみな誰かの従者である。

従者は行動が細かく縛られている者からあまり縛られていない者まで様々であり、

その拘束度合いに応じて愚痴の場所が別れている。

上記のこともあってか定住する者は少なく、息抜きの場所である意味合いが強い。

同じく余暇を満喫する意味合いが強い第二層との見分け方は

やたらと派手なネオンやゴテゴテしたホテルがあるかどうかである。


【第七層】

他者、自然、己を害した者が集まる層。支配者はメリリム。

地獄の中でもイカれた方に分類される輩が集まることもあり、

その区分もシリアルキラーから自殺志願者まで様々。

落ちる罪人の性質とメリリムの無関心が相まって無法地帯と化しており、

三歩で仮死状態の罪人や死した悪魔に、五歩で人喰いに貪られた残飯に会える。

骨や神経など第三層では取り扱っていない珍味を販売しているほか、

第三層のシェフが懇意にしている店も多数ある。

しかしながら住民そのものは野蛮だと見下されている模様。

…ここで仮死状態になると復活までかなり時間がかかるのだとか。


【第八層】

他者を騙す者と他者を騙したと思いこんでいる者が集まる層。

支配者はメフィストフェレス。

どの層よりも都会感があり、栄えている。

街並みはタバコの吸殻や酒の空き缶、暴力沙汰の頻度に目を向けなければ

典型的なオフィス街といったところ。

インフラを支配する上級悪魔の企業グループ【FLGS】の本社や

債権回収代行会社【BRB】の事務所がある。

住民の腹が70年代のセーヌ川より真っ黒な代わりに

沸点が高くなった第五層、といったところ。


【第九層】

冷えきった地の底。支配者はルシファー。

辺り一面が氷の山に覆われ、中心には氷で出来た城がある。

かつては三人の魔王が住んでいたが、今はルシファー以外は誰も住んでいない。


・魔術

空気中を漂うエネルギーを呪文を使うことで使用し、超常現象を巻き起こす技術。

国や地域によって手段や結果が異なるが、

元を辿っていくとひとつの形式に行き着くという。真偽は不明。

一見何でもできるようにだが一定の法則がやルールがある。

が、天使や悪魔の中にはこういった法則を捻じ曲げたり

法則そのものをなかったことにしたりできる者もいるため

天国・煉獄・地獄では難しいことを考えないほうがしあわせなのだ。


・悪魔の存在とその階級

悪魔は大きく分けると三種類存在する。

ひとつ地獄が出来る前から存在している原初の悪魔。(第一階級)

ひとつは赦されざる罪を犯し地獄に堕ちた罪人。(第二階級)

ひとつは原初の悪魔たちの血を継いだ地獄生まれの悪魔。(第三階級)

彼らの多くは特殊な能力を持ち、魔術を扱うことができる。

 種類単位のポテンシャルで見るのなら

原初の悪魔>>>罪人>地獄の悪魔

となる。


以下の項目は悪魔の階級を更に小分けしたもの。


【第一階級】

煉獄/地獄が出来る以前から存在している悪魔──いわゆる『原初の悪魔』が

該当する。弱い悪魔や寿命のある悪魔は時代と共に淘汰されていったため、

現在も煉獄/地獄にいる生き残りはもはや第二・三階級とは

比べ物にならない存在である。

より細かくするならば七つの大罪、王族、貴族、その他に分けられる。


→七つの大罪

煉獄を統治する非常に危険で強力な七体の悪魔。

しかしこれは非常に大まかな区分であり、

例えば傲慢を司るルシファーと怠惰を司るベルフェゴルは同じ階級であっても

文字通り格が違う存在である。名称は煉獄の層が人の持つ罪を

七つに区分し各地で[[rb:雪 > そそ]]ぐ場であることから名付けられた。


→王族

地獄を管理する側の悪魔。範囲の定義は分類する悪魔によって異なるが、

概ね七人の王子/姫とルシファーを含む三人の悪魔の王を指している。

多くはルシファーの血を濃く受け継いだ者か旧友である。

ルシファーのみが七つの大罪を兼任している。


→貴族

上記以外の原初の悪魔のうち、貴族の称号を有する悪魔を指す。

16世紀前半あたりに成立したものであり、当時の人間の階級を真似てから

独自の発展もなくそのまま残っている古臭い制度でもある。

階級は『二十年戦争』の生き残り内で決められたものであり、

上位の者は地獄内に領地を持っていたり

大企業の社長であったりとその影響力は絶大。

彼等の名乗る『王』『大君主』などはいずれかの王族と血縁関係があるか

その実力を認められ血族に加えられた者である。

階級は『悪魔の偽王国』もしくは

『レメゲトン』にある『ゴエティア』から確認可能。

何度か入れ替わっており、現在はゴエティアの階級が正しいものとされている。

ただし、あくまでも悪魔の話を人間が編集したものなめ

事実の誤認や本物の王が混じっていることには注意されたし。


第一階級の悪魔は第二・第三階級と変わりないが、これは仮の姿であり、

生活において消費エネルギーを抑える代わりに

一度に使用できるエネルギー量も低くなっている。

もし仮の姿のまま大規模な力を行使しようとするとその状態が解除され、

本来の姿である巨大な異形に戻る。


──強力であるにも関わらず第一階級に当てはまらない悪魔もいる。

例えば黙示録の獣とバビロンの大妖婦。

彼女らは七つの大罪に比肩する力を持っているが、

この分類ではその他の力も名もなき悪魔群に属してしまうことになる。

いずれにせよ、今なお生きている原初の悪魔はたいてい

長命の生き残りないし不死であるため老輩を警戒するに越したことはない。


【第二階級】

犯した罪が煉獄で償いきれるものではないと判断された人間の魂が

地獄で再び受肉した悪魔(罪人)。

稀に天国で許されない罪を犯し堕ちた元人間が罪人になることもある。逆はない。

ある程度の傷を負うと仮死状態になるが、特別な武器を使わないと

死ぬことすらできず、昇天の機会すら無い絶望的な状態である。

罪人は子どもを作ることが不可能なため、

地上の人間が死ぬ以外で数が増えることはない。

地獄の環境や長すぎる命に気が触れた罪人も時たまおり、

そういった罪人を殺す裏稼業もある。

……もし、“正しい”ことを行った上で仮死状態になったのなら、

そのまま死んで煉獄へと昇れるのかもしれない。


→上級悪魔

地獄の中で強い力を持つ上位七名の罪人を指して呼ぶ。

第一階級の中では罪人の統治ごっこ程度の認識だが、

第二・第三階級の中では大きな影響力を有している。

基本的には椅子の奪い合いであり、殺しでも計略でもなんでもいいので

既存の上級悪魔を椅子から引きずりおろした悪魔が次の上級悪魔となる。

彼らは定期的に会合をしており、

各層の状況を報告したり致命的な問題を話し合っている。

……なお、現在は4/7が協力関係にあり

例外も存在しているため正常に機能しているとは言い難い模様。


【第三階級】

原初の悪魔の血を引き継ぎ、地獄生まれて地獄で育った悪魔を指す。

理論上は第一階級と第三階級の間で子を成すことも可能だが、

貴族の悪魔は血統を重視するため事例はごく稀。

地獄育ちのため倫理観は終わっているが、

彼らなりに一定のルールを守っているため罪人よりは悪質では無いはずである。

少なくとも“目と目が合ったから”で相手をぶん殴るような無法者は非常に少ない。

第一階級・第二階級とは違い寿命があり、致死量のダメージを受けた際は

そのまま死ぬ。倫理も情もへったくれもない地獄で経済活動が成立しているのは

数の多い第三階級が第一・第二階級(特に後者)と渡り合う手段であるため。


・御使い(天使)

区分によって役目や力が異なっているが、いずれも主の命令に反することはない。

基本的にはとても頑丈(一部は不死)の存在だが、

天使のもつ主の祝福を受けた武器であれば簡単に殺すことができる。

主の命令に反した天使は『堕天使』となる。


【上位三隊】

御使いの中で最も強力な者たち。

この中でも強さに序列と区分があり、上から熾天使、智天使、座天使に分けられる。


→熾天使

六枚の羽根を持ち、天国を管理する強力な天使。

少数精鋭であり、一人ひとりが名のある悪魔と渡り合える力を有している。

一度天使長が交代しており、現在の天使長はミカエルである。


→智天使

四枚の羽根を持ち、天国の入国を管理したり、

その中に存在する楽園というエリアを守る役を担う強力な天使。

名のある悪魔には一歩劣る。各地の乗り物の整備も彼らの役割なのだとか。

天使長はザフキエル。


→座天使

機械的な羽根を持ち、実戦で使う武器や戦車を整備する役を担う強力な天使。

天使長はラファエル。


【中位三隊】

御使いの中でもほどほどに強く、ほどほどに数が多い者たち。

この中でも強さに序列と区分があり、上から主天使、力天使、能天使に分けられる。

どの階級も羽根は共通して二枚。


→主天使

中位三隊・下位三隊の業務を管理する役を担う天使。

主による真なる統治を望んでおり、主以外の神の存在を認めない過激派。

天使の中でもっとも忠誠心が高く、それゆえ堕天使には非常に攻撃的。

天使長はハシュマル。


→力天使

人間が生まれた時と死の間際を見守る役を担う天使。天使長ハニエル。


→能天使

悪魔と直接戦う役を担う天使。天使長はカマエル。


【下位三隊】

御使いの中でも弱く、数が多い者たち。

この中でも強さに序列と区分があり、上から権天使、大天使、天使に分けられる。


→権天使

地表にいるの信仰者を悪魔から守護し、見守る役目を担っている。

時には道を誤ろうとしている人間の行いを正すことも。

並大抵の悪魔ならば追い返せるが、強力な悪魔ともなると少しばかり怪しくなってくる。

天使長はハミエル。


→大天使

煉獄の天使を統括し、地獄を監視している天使。天使長はレミエル。

サリエルやメフィストフェレスが堕天する前はこの階級であったとされている。


→天使

御使いの中で最も数が多く力が弱い天使。

天国から煉獄まで幅広く見ることができ、特に明確な役割があるわけでもない。

彼らは人道的……というよりは人に近しい感情を有している。殺しに抵抗はない。

天国で暮らす人間が天使になることも……?


・堕天使

主の命令に反し地獄に落ちた天使を指す。

堕天使になると光輪と羽が黒く染まり、より強い自我が芽生えるようになる。

天使か悪魔かで分類するのなら悪魔であり、第一階級もしくは第三階級となる。


・二十年戦争

16〜7世紀に起こった第二層を支配する王族の悪魔『サタナキア』が

殺されたことから始まった地獄の内戦。

空席となった第二層の支配権を奪い合うために多くの悪魔が殺し合い、

同時に第六層の統治者も殺されかけるという

地獄史において非常に重要な事件だが、

当事者が後ろめたいことを黙っていたり

当時の資料が燃やされたりしたため非常に記録が少ない。

サタナキアの直接的な死因は刺殺。

部屋が荒れていたことから激しい戦闘があったであろうことが推測されるが、

城内で働いていた者たちは皆一様に何も聞いておらず、

不気味なほどに静かだったと言っている。

現場には主の祝福を受けた武器が転がっていた。

武器から犯人の痕跡は見つかっていない。


・主の祝福を受けた武器

天使が持つ武器。槍から砲弾まで様々な種類があり、金色の光を帯びている。

天使や上位の悪魔、罪人などの不死の存在を殺すことができる唯一の武器だが

その性質から天国でしか作ることができないため、

地獄では天使から奪い取ることでしか入手できない。

それゆえに貴族や上級悪魔が厳しく取り締まっているのだが、

目の届かないところで密売されているケースが多くある。

煉獄では天使が武器を持つことがないため人間や悪魔の手に渡ることはない。


・BRB

【Cay】の子会社。経営者はファウスト。

普通の金融会社では処理しきれない厄介債務者から回収する役を担っており、

基本的にファウストの横領によって赤字を垂れ流している。

報酬次第で借金回収以外も行う──むしろ、融資先の経営状況を調査したり

行方不明となっている債務者を捕縛して引き渡したり

多重債務者を他の金融会社から護衛して依頼先に届けたりと

借金回収以外の業務がメインである。

Cayの子会社ではあるものの

親会社を報酬や優先度の面で配慮しているだけであり、

他社からの業務も厳選しつつ引き受けている。

時には個人からの依頼を引き受けることも。

 経営者の性格と常に赤字ギリギリの経営や黒字時の横領などから

親会社での評価は悪いが、現状はBRBでないと回収できない案件が

それなりの頻度で発生するため必要経費として放置されている。


・Cay

第八層の王族が管理・運営している金融企業。

あくまでも趣味であり、公務ではない。

地獄の企業らしく金銭にまつわることはなんでもしているが、

あえて地上の法則にあてはめるのならば

銀行融資と消費者金融の中間地点のようなものとなる。

 かつては無担保で年利5〜10%、支払日は調整可能と

良心的(地獄比)な融資条件からセーフティネットの役目も果たしていた。

……が、5年前の『Cay崩壊未遂事件』を経てから民間企業となった。

その際に方針も大きく変わり、

今日では『支払日は絶対』『借りに来た悪魔は骨の髄まで搾り取れ』となっている。

 とはいえ流石に元公営企業が直接殺して回収するのは大問題なため、

殺さず回収できる見込みが薄い案件は外部委託しているのだとか。


・Apfel von Himmel

約300年の歴史を持つ非合法の裏カジノ。

直訳は『天国から来たリンゴ』であり、意訳すると『黄金のリンゴ』である。

カジノ名の通り従業員の制服の左腕には金色のリンゴが刺繍されている。

支配人・副支配人のみリンゴが齧られているのだとか。

 とある上級悪魔が支配人をしており、

従業員の九割は契約によって彼に心臓を握られている悪魔/罪人で構成されている。

 地獄において非合法のカジノはそう珍しいものではないが、

大抵は短期間で大負けした客が腹いせに摘発するか合法化されているため、

非合法を貫くApfel von Himmelにはある種の権威がある。

しかし権威よりももっと魅力的なのは

一度に賭けられる額の大きさや

己の身分・身体をチップに変換して賭けられることである。

これらは合法化されたカジノでは出来ないため、

今日も多くのギャンブラーが吸い寄せられている。

 最大の特徴は場所が一定周期で場所が変わる点にある。

周期は三日から一週間と非常に不安定であり、

場所を特定するのも困難なため実質的な紹介制となっている。

 これ以外にも摘発・合法化されない理由はあるが、

その理由を辿ると概ね支配人に集約される。


・FLGS

地獄全体の物流・電気・通信を担っている

三人の経営者と一人のギャンブラーが集まるグループ。創設者はフロランタン。

 目的は上級悪魔による地獄全域の掌握/統治であり、

5年前までは上級悪魔の5/7を取り込んでいた……が、とある事件から

グループの一名が上級悪魔の椅子を奪われ弱体化。

そもそも目的は創設者が勝手に言っているだけであり、

各々が自己の利益や楽しさを優先しているため

現在はこれといった大規模な行動は行っていない。


・地獄の空

血のように赤く星のない空。

昼夜は太陽/月と空の微妙な濃淡で見分けられるが、

昼間から酒を飲むアル中が多く夜になろうと喧騒は鎮まらないため

大した違いはない。雲がないため雨は降らないが、血の雨ならそれなりに降る。

空に浮かぶ太陽と月は地獄の王と呼ばれるルシファーの作った物であり、

魔術由来の光を帯びた模造品。地獄全域が適温になるよう熱を発している。

かなり無理やり触れようと思えば触れること可能。

第一層にのみペンタグラムが存在する。

これは天国にいる天使長が施したものであり、

空を飛べる地獄の住民が煉獄・天国へ出られないようにするためのもの。


・罪人の外見

多くは強膜(いわゆる白目)の部分が赤く、

虹彩はより濃い赤、黄色、水色、更には全眼と多種多様。肌は紺や黒、赤色。

他にも人間と違う部位として蝙蝠の羽根や矢印の形をした尻尾などがよく見られる。

地獄の悪魔としては共通の色や形は少ないが、

第二階級の悪魔の場合は生前の名残や死因の痕跡が残り、

第三階級の悪魔の場合は外見は産みの親に似ている。

地上の人間並みの大きさの悪魔もいるにはいるが、

八割は人間から見て大きく感じる悪魔で構成されている。

参考までに地獄の身長の中央値は190cm、平均値は約50mである。

地獄での生活用品は彼ら用に調整されたものもあるが、

形態を変えずに地上に出ると車のドアに頭をぶつける、

下段の商品を取るのに一苦労する、

未確認生物が出現したと騒ぎになるなど不便なことが多いかもしれない。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る