第三話「四姉妹の雛」
R18版
https://kakuyomu.jp/my/news/16818093075340877333
四女の雛は人々に座敷童呼ばれ、なんやかんや幸福をもたらしている。
今日も友達の吸血鬼の少女セリスと公園で遊んでいる。
「古いゲームばっかであきちった」
ゲームガールの本体の電源を切り雛はブランコから降りる。
「いやいや、古いゲームも何も外でやる意味があるのか? 新しいゲームがやりたければ、我が城に来たら良いではないか」
「Qちゃんの家に行ったら、ミイラ女や狼女に福がくるから入るなって言われるし」
雛は友人の吸血鬼をセリスではなくQちゃんと呼ぶ、この呼び方をするのは雛だけでセリスも気に入っている。
「さすが、座敷童」
「福って言ってもピンキリだし、あちきの気分次第なんだけどね~」
「さて、どうする?」
「新しいゲームほしいな~」
「お困りのようじゃな」
ぬっと現れたぬらりひょんは雛たちに話かける。
「人間界にでも行くか?」
「お困りですかのう?」
「そうだね~、一番不幸そうなやつに、福を与えたらどうなるか、観察日記つけようか」
「貧乏神も呼んで、逆もやってみようか」
「いいね!」
「わしを無視するな!!」
「だって、真綾姉ちゃんがぬらりひょんと遊ぶなっていうんだもん」
「我が従者のミイラ女もおんなじ事を言っておったわ」
「だからあっちいけ!」
手を払うように動かし雛とセリスはぬらりひょんを遠ざけようとする。
「うぬぅ~。酷い扱いじゃのう、わしとゲームをして勝てたらデイエスとかいうゲームをやろうと思ったのに」
「え?ほんと!?」
「うむ、ただし勝負するのはお主ら二人じゃ」
「お主じゃなく、雛ちゃんと勝負するのか?」
「そうじゃ」
ぬらりひょんと雛たちはゲームをした。
「では約束のディエスじゃ」
ぬらりひょんは約束通りディエスを渡して、ふらふらしながら去っていった。
「雛ちゃん私はディエスを持ってるし、雛ちゃんといろいろなゲームをしたい、だからこのディエスを雛ちゃんにプレゼントしたい」
「え?いいの?」
「うぬ。また遊んでほしいのだ」
「Qちゃんありがとう!」
二人は抱き合い、友情を噛み締めた。
ぬらりひょんは、干からびた。
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