第24話  カズヤ君⑤

 カズヤ君、夜の街に僕等を誘う。獲物を狙う鷹のような目で周囲を見渡し、 ポルノ映画の劇場前で足を止めた。


「みんな、一緒に入ってくれへんか?」

「「「嫌!」」」

「そんなこと言わんと、頼むわ!お願いや!」

「「「……」」」


 最悪なことに3本立てだった。3時間くらい拘束された。終わって劇場を出た。カズヤ君は言った。


「あんまり、おもろなかったなぁ」

「「「お前が言うな-!」」」


「ラーメンでも食いに行くか」

「「行こう、行こう」」


 でも、カズヤ君は言った。


「お金が勿体ないから、俺、帰るわ」

「「「お前が言うな-!」」」







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