応援コメント

頭を何度も何度も突き刺すその光は、消えようとしない。/泡沫 希生 への簡単な感想」への応援コメント


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    丁寧なご感想をありがとうございます!

    最近の私は『頭を何度も何度も〜』は真西かなと思いつつあったのですが、北の方角がまだ残っていたようですね。
    ただ、南の方角でなくて残念という気持ちより、これでもまだ北なのか、方角って面白い!という気持ちの方が勝っています。作品の方角は本当に深くて面白いです。

    今回の企画では、すでにいくつかの作品に感想を書かれていますが、その中で一番と言っても良いくらいに、方角について解説されているように感じます。拝読していて、なるほどの連続でした。

    >「作者が作品・文章の意味を把握しており、かつ、多くの読者にはその意味がおよそ正確に伝わらない」に当てはまる

    仰る通り、この作品を書いた私自身は、語り手である「わたし」が何に悩み、どんな状況でいるのか理解しています。同時に、読んだ方には内容が伝わってもいいし伝わらなくても問題ないと考えました。
    また、仰る通り、「わたし」の悩みは人間関係から生まれでたものになります。

    >もはや言葉から伝達という機能が否定されてきますので〜、それは「秩序」から観測しているがゆえの一側面に過ぎない点にも留意が必要です。

    この辺りの解説を読むと、たしかに、南の方角は抽象画に近いものがある気がします。読んでいて、ジャクソン・ポロックとかが頭に浮かんできました。

    >意味がわからないし、作者も答えを持っていない」には埋められない差があります

    実は、この作品を推敲する過程でもっと分かりにくくするかどうか迷いました(南=分かりにくくすること、とはまた違うのだとは思いますが)。
    その時に、読む方が読んだ時に分からなすぎたら困るのかなとか、せっかく投稿するのによく分からない作品を書いていいのかな、みたいな恐れを抱き今の形になっていきました。
    ですが、私は恐れてはいけなかったわけですね。南は作家自身も答えを有していないわけですから。分からないことに対する恐れではなく、分からないことに対する肯定が、私には必要だったのかもしれないと思いました。

    >「人間関係・病気・死などを由来としない、ままならない心情により心や有機を描く」

    これは難しいですよね。人間関係を由来としない、が本当に難しい。でも、だからこそ形にできたら面白いでしょうし、達成感もあるのでしょう。

    そして、話は、私が南への挑戦を続けるのか否かになるのかと思いますが、
    フィンディルさまの負担が増えますし、書かないでおこうかと思いつつ、ここまで深く解説してくださったのに挑戦しないのも悪い気がしています。
    ということで、もし今回の企画中に二作目を参加させるなら、企画の終了ギリギリにひっそりと参加させると思います。
    その時は、どうぞ温かい目で見守ってあげてください(笑)。ちなみに結局、南の作品にはならない気がします。

    重ねてになりますが、感想をいただき本当にありがとうございました! 企画の方は引き続き、読む側で楽しんでいきますね。まだまだ参加作品が増えていて大変かと思いますが、他の方への感想も楽しみにしております。
    長々とコメントを失礼いたしました。

    作者からの返信

    本感想は方角への言及が多く、(方角抜きの)作品品質への言及がほとんどありませんでしたね。
    申し訳ないなとは思ったのですが、泡沫さんが本作については方角を特に気にされていたのでこういうかたちとしました。
    なるほどの連続だったならば良かったです。

    北半球ならば大なり小なり「わからない」は悪とされやすいものと思います。
    意味がわからない、理解できるようになっていない、伝わらなければ意味がないと。
    もちろん西半球になると作者と読者がともに思索するという趣きも出ますが、それでもどこか作者が先行している感じはあって。
    南では、作者と読者がある意味同じラインに立つんですよね。同じラインに立つことを作者も読者も受けいれられれば、ですけど。
    「わかりやすい」を愛する北、「わかりにくい」を愛する西、「わからない」を愛する南、という感じで。

    もちろん「わからない」を愛せる作者・読者は限りなく少ないとは思うのですが、だからといってそれを方角上から消すのもおかしな話で。
    人口密度と面積は別の尺度ですからね。
    南を受けいれられる作者・読者が少ないからこそ、南に一方角として半球を与えておくのは大事なことと思います。

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    これは難しいですよね。人間関係を由来としない、が本当に難しい。でも、だからこそ形にできたら面白いでしょうし、達成感もあるのでしょう。
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    「人間関係・病気・死などを由来としない、ままならない心情により心や有機を描く」を受けての第一声が「難しい」であること、素晴らしいなと思います。
    泡沫さんは方角への挑戦欲とリスペクトを併せ持っていますよね。

    二作目について、このまえ夜桜さんにも同様のお気遣いをいただきました。
    そのときにも申したのですが、負担よりも嬉しさのほうが十倍勝りますので気にせず応募してくださればと思います。
    お気遣いありがとうございます。積極的な感想交流についても(前回同様)感謝しております。