第1話 僕のルーティン

 さて、家についた。もうすぐ奥さんの湖兎音(ことね)さんが返ってくる頃かな??

ふぅ………僕は呼吸を整える。目を瞑る。

頭と心のなかで陸兄ちゃんのことを考える。

見えてきた。

「湖兎音まだかな??それよりも、今日も藤矢と話せて楽しかったな。次いつくるかな?」

ピーンポーン

陸兄ちゃんの家のインターホンが鳴る。

「はいはーいー」

今日はここで終わった。

1日30秒短すぎ。

それより、僕との会話を楽しんでくれた陸兄ちゃん、可愛すぎる……はあ……マジエンジェル。

正直僕はブラコンだなぁ〜って感じる時がある。

そんなことはどうでも良くて、さっさと日記書かなきゃ忘れちゃう。そう思い、僕は自分の部屋にある勉強机に向かって日記帳を出した。

 3月3日 天気:晴れ

今日は陸兄ちゃんの家に行った。



そんな事をダラダラと日記に書く。これが7年続いている。

それよりも、年々この、「今」の状況がわかる力の時間が長くなっているんだよね。最初に見た嫌な記憶はせいぜい10秒前後だった。でも、今は30秒前後見れるようになっている。一体なんでだ?

 そんな事を黙々と考えていると、下からお母さんの声がした。

「藤矢。藤花ご飯よぉ〜!」

「「はーい。」」

お姉ちゃんと僕は一緒に返事をした。先にお姉ちゃんは下に降りていったのだった。残りは食事を取ってからでもいっか。

そう思い、僕は部屋の扉を開けて夕飯を取りに一階へ降りるのだった。

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