第4話ー談笑?ー

「実は今、家出中で車で旅みたいな事してるん!!!」

 尊井用が言う。ちょっと尊井用!?言っちゃあかんやん。。。!

「おいおい。尊井用。あかんやん。見ず知らずの人に言ったら。バレたら捕...」

 と、ボクが言いかけた時。

「なにそれ!!ええやん。おもろそうやからついていくわ。ウチも家出したいしな!」

 ギャルが前のめりに言ってきた。。あ。。店主ちょうど奥に行ってて、聞いてないわ。たぶん。

「ウチは尻軽雫羽代。(しりがるだわよ)よろしく~!」

 尻軽さんはさっさと席を立ってこちらに歩いてくる。

 すると、ボクの腕を組んできた。

「へ?」

 ボクは間抜けな顔をする。ちょちょちょ。ちょっと待てや。いきなりなんや。てかボクは尊井用さんの事がっ!...

「あかんっ!!!」

 尊井用はボクたちを離そうとする。

「は?なんで?カップルでもなんでもないんやろ?」

 尻軽さんは聞いてくる。うん。カップルでもなんでもない。なんでも。ない?よな。。

「そ、そうやけど。急に腕組むとか。あかんやん」

 尊井用さんは少し怒るように言う。

「ウチからしたら当たり前なんよ。出会ってすぐヤリにいくとか当然やから」

 尻軽さんはさも当然というように言う。

「ヤ、ヤリ。。あかん。家出中はそういうのあかん!」

 尊井用はびっくりしつつ、少し怒るように、きっぱり言う。

「まぁヤリにいかへんくても、こういうの。ウチは普通なんよ」

 尻軽さんは言う。

「あかん。あかんよ。あかんの...」

 尊井用は下を向き、表情を曇らせる。

「ええやんな?えーと名前は???」

 尻軽さんはボクに聞いてくる。

「さ、ささささ冴江手内洋一!」

 ボクは答える。あーーー喋り方直ってないわ。

「ギャハアッハハハ。なんなんその喋り方!!!おもろーー」

 尻軽さんは馬鹿にして笑う。ぐぅ。。。。。恥ずかしい。逃げたい。

「私には普通なんやけどなぁ」

 尊井用がポカンとする。

「やっぱこんなダサい男やめとくわ。まぁさっさと車に行こか。

 尻軽さんはそう言い居酒屋から出る。ボクたちも出る。

「で、、、なんでこんな男の事がいいん???」

 ギャルが興味はなさそうだけど、尊井用に聞く。

「っえ???」

 尊井用は目を見開き、頬を少し赤らめる。

「そんなん。ちゃうで?」

 尊井用が答える。やっぱなwwww。ちゃうよなw。ボクに限ってないわ。。。。

「そんなんとちゃう。弟?みたいな?」

 尊井用は尻軽さんに言う。ちょwww。弟w。

「ホンマかー?なんとなく分かんねんけどな。まぁどっちでもええわ」

 尻軽さんは興味をなくし。言うのをやめる。

 そして、ボクたちは時間貸駐車場の前に行った。

「なんやこの車!!だっさださや。AWワゴンて老人が乗る車やん。ギャハッハ」

 尻軽さんは馬鹿にしてくる。

「それは、そうと。洋一ー。腹減った。なんかおごってー」

 尻軽さんはお願いしてきた。

「洋一もあかん。あかんーーー!」

 尊井用は大声で言う。

「っくっくく。わーったよ」

 尻軽さんがあっさりと了解する。ま、おかしいよな。。。初対面に名前呼び捨てとか。つか。こんな女におごるのは嫌やし、そもそもそういうのは尊井用だけにしたい。黙っていると。

「おごってくれたら胸とか触らせてあげんで?それかカーセックスするか?その女はどこかに行かせて」

 尻軽さんが誘ってくる。

「女ちゃう。尊井用綺実や」

 尊井用が言う。あ、尊井用。言うたらあかんやろーーーー!!!!

「え?尊井用ってあの?子役とかモデルやってる???」

 尻軽さんがびっくりする。

「そう。やってる...」

 尊井用さんが弱弱しく言う。

「マジかよ!!!テンション上がるわ。ファッション雑誌に載ってたよな!小学生の時マネしてたわ!!!」

 尻軽さんがテンションを上げて言う。

「ありがとう」

 尊井用がお礼を言う。

「なんや。そんな有名人やったんや。人に寄り添うって言うドラマ観てたで!!めっちゃよかった!!!」

 尻軽さんは尊井用の手をつかみ。握る。え??普段テレビを見ないボクもたまたま観ていたドラマや。おもしろかったなぁ。車で旅をして、出会った困っている人を助けていく。ヒーローみたいな話。それで途中の女性と付き合う事になって結婚する話。あれ...?車で旅をして困った人を助ける。。。ちょっとボクと尊井用さんとの関係に似てないか?ww。

「洋一。奇跡やな」

 尻軽さんは言う。うん。奇跡。

「こんなありえへんぐらい高めの女子とありえへんくらい冴えてなさそうな男と一緒に居るんやもんな」

 尻軽さんが馬鹿にしてくる。くそーーーー。でも、そうやわ。。。そういう意味でも奇跡や。。。

「ちなみに何歳?洋一は」

 尻軽さんは聞いてくる。

「に、にににに20歳」 

 ボクは答える。

「洋一はあかんって!」

 尊井用さんは少し怒る。

「仕事は?なにしてんの?」

 尻軽さんは聞く。

「せ、せせせ清掃」

 ボクは答える。

「ビルとかそういうのなん?」

 尻軽さんは続けて質問してくる。

「お、おおおお大手スーパーの清掃」

 ボクは答える。

「なんや。儲けてない仕事か。冴えてないなー」

 尻軽さんは馬鹿にしてくる。

「そんな言い方ないやんっ!」

 尊井用さんが庇ってくれる。嬉しすwww。

「まぁええわ。おごってや。冴江手内。ウチ。金今ないねん」

 尻軽さんが言う。正直こんなズケズケ言ってくるやつにおごりたくないし、そもそもこういうタイプは苦手なんやけど。金ないんや。しゃぁないな。

「わ、わわわか...」

 と、ボクが言おうとした時。

「あかん!!!冴江手内おごらんでええで。初対面におごるんはおかしいやん」

 尊井用さんは慌てて言う。あれ?でも尊井用もおごってくれんかったっけ??

「私がおごるよ。お金。いっぱい持ってるし!!!」

 尊井用さんが言う。

「それもそうやな。芸能人やもん。金はいくらでもあるわな。あ、すまん。失礼か」

 尻軽さんは言う。尊井用には気を遣うのかい。。。まったく。

 そして。ボクたちは車に乗る。助手席は尊井用。後ろに尻軽さん。さっきのファミリーマー●へ行き、店内に入る。

「サラダチキンにサラダとビタミン系のフルーツジュースっと」

 尻軽さんがそれらを手に取る。え意外。なんか体に悪そうなもんばっかそうやのに。

「意外やろ?男にモテるために美容に気を遣ってんねん。タンパク質を多く摂れば肌綺麗になるしな」

 尻軽さんは言う。。あれ。。。こいつ。頭いい?

「まぁオカンから教えてもろたんやけどな」

 尻軽さんは言う。オカンは普通の人なのか???

「あ、オカンは普通に綺麗な人やよ。親父は元ヤンで土木作業員やで」

 親父似か....

「今、親父似やって思ったやろ?まぁすげー可愛がってもろたからそうなったんやろな」

 え、なんで分かったん。凄...

「勉強はしてへんけど人とよー関わってるからな。なんとなく分かんねん。そういうの」

 尻軽さんは続けてそういう。

「私もモデルやってるから。美容に気を遣ってたなー」

 尊井用がなつかしむように言う。遣ってた...?今は、確かに普通だったかも。

「今、家出中やもんな。ケラケラ。ま、ウチは一応な。いつでもいい男とヤレるように気ー遣っとくわ。ハハハ」

 尻軽さんはそういう。なんちゅーか凄いというか呆れるというか。

「ちょいちょい筋トレもやってんねんで」

 尻軽さんがそう言い、腹筋を見せてくる。あ、、、、なんかいい具合にというか。なんかエロい。。。ボクはドキっとすると。

「わ、私もほどほどに筋トレやってたよ!!!」

 尊井用が言う。腹筋を見せてくれる。。。と思いきや。見せてはくれなかった。

「おとこはすっきゃ(好き)やからな。こういう筋が少し見える程度の女の腹筋」

 フフンと自慢げに尻軽さんは言う。

「まぁ、オカンから教えてもろてんけどね」

 尻軽さんが言う。まぁそうだろうなwww。まぁボクもアホのほうやけどな。

「じゃぁこぉて(買って)くるわ。金ちょうだい」

 尻軽さんはそういい、金を尊井用から受け取り、レジに向かった。

「冴江手内はその。ああいうのがいいの?」

 ああいうの??

「尻軽さん?正直苦手や」

 ボクは答える。

「違う。腹筋」

 あ、そっちか。えー。そうだな。

「うん。好き。かも」

 ボクは答えた。

「へーー。そうなんだ」

 尊井用さんはなぜかそっぽを向いた。え??なんで???

「こぉてきたで。行こかー」

 そして、ボクたちは車の中に戻る。

 正直、尻軽さんもメイクってのもあるんだろうけど、尊井用にも負けない美少女。緊張するな。。。あわあわ。ボクは変な汗が流れる。

 「で、なんで二人は家出してん?」

 尻軽さんは食べながら言う。

「わ、わたしは...」

 尊井用が言いにくそうに言う。

「あ、ええで。ええで。言いたくなかったら」

 尻軽さんは言う。なんか。尊井用には優しいな。。。

「冴江手内はまぁ職場でいじめられたりして、なんやかんやで家出かー?」

 尻軽さんはズバリと言う。ちょっと当たってるし。。ムカつくな。。。こいつには本当の事言いたくないが、、、、でも。。ボクは。。。色々な人に話を聞いてほしかった。成長したい。なんかそう思うから。。

「し、、、しょうしょう小学生から高校までいじめられてた。働いてからもパワハラと逆セクハラ受けててん。そういうのがあってかな。お、おおお親とも上手くいってなかったし」

 ボクは正直に言うと。

「なんや。冴江手内。ホンマに冴えてないなーーー!ギャハハハ」

 尻軽さんは爆笑する。

「ち、違うんよ。いじめられたきっかけはクラスの子達が公園でねこをいじめてて、ねこを助けて、それをいいように思われなくて、それで」

 尊井用が説明してくれる。

「そんなん。はねのけやな。冴江手内が気ー弱いんも悪いんちゃう?」

 尻軽さんが言う。ううう、、、それもあるかもしれない。。あるかもしれないが。。。

「それは間違ってると思う。いじめは。やってはいけない事で。傷を。傷をずっと抱えて生きていく事になるんやから!」

 尊井用が守ってくれる。。

「傷をずっと抱えてってなんか、尊井用もいじめられてたみたいな言い方やな」

 尻軽さんはおかしいなと言う。う、、、アホやけど尻軽さん。鋭いな。。。

「だ、だろうなーーーって」

 尊井用がはぐらかす。

「ウチとしたら格闘技かなんか習うか、プロボクサーにでもなるわ。そんなんテレビでみたことあるし。昔いじめられたから、プロボクサーになったって人おるわ」

 尻軽さんは言う。確かに。そういうのがあったか。。。あ。。。ボク。。。なにしてたんだろ。ゲームして閉じこもって。中二病発症して、、、今もなお続けてて。。。

「ホンマ冴えてないなー。でも車で家出はあかん事やけど、車は男らしいな」

 尻軽さんが褒めてくる。

「なんで車なん?」

 尻軽さんは質問してくる。

「と、とととと尊井用にもこれは言ってなかったんやけど。コンビニで仏教の本読んで、なんか坊さんは、人生振り返ったりして、考えて生きてるって。書いてあったから、なんとなく車やと一人で移動できるやん?振り返ろうと思ってん」

 ボクは言う。

「あ、そういう理由もあったんや」

 尊井用は少しびっくりする。

「へー。ウチはなんか暗いと思うけど。考えられたん?」

 尻軽さんは聞いてくる。

「か、かか悲しい人生だったんだって。逃げないようにしようって。立ち向かおうって振り返って思った。そこから幸せってなんなんやろうとか。」

 ボクは答えた。

「でも家出まだしてるやんギャハハ」

 尻軽さんは笑う。

「と、特訓。喋る特訓やってるん。私と」

 尊井用さんは言う。

「喋る特訓ー?なんやそれギャハハ」

 尻軽さんは笑う。ボクは思い切って聞いてみた。

「し、しししし幸せって、尻軽さんはどんな時に思ったりする?幸せってなんやろか?」

 ボクは言う。

「あー?何か暗いなー。まぁあえて言うとやなー。モテる事かな。男と遊んでる時、ヤッてる時。幸せかもな」

 尻軽さんは言う。ややややヤッてる時。とととと尊井用と。あぁw。想像すなw。ボク!

「モテようとしてみたらどうや?まずはそのボサボサな髪切るとかなー。まぁおもろい話するとか。ま、喋る練習とかしてんねんやったら。繋がってるわな」

 尻軽さんは言う。そうか。。。おもろい話か。。。なんかテレビでもあったような。。。

「ゆ、、ゆ夢とかある?」

 ボクは言う。

「夢なー。ようけ儲けてる男と結婚する事かなー」

 尻軽さんは答える。んーギャル男とかアホにはモテるかもしれないが。。。それは無理ちゃうか???www。

「今、無理ちゃうか思たろ??今に見とけよ。捕まえたるから。」

 尻軽さんは言う。無理やてw。

「まぁ。イメチェンしよか。まずはそこからやな」

 尻軽さんは言う。

「う、ううううん」

 ボクはうなずく。なにかしなければ変わらない。ボクはそう思った。

「わ、、わたしはそのままでええと思うけど」

 尊井用さんが言う。

「え?こんなボサボサ頭がいいん?あー、長目のほうが好きゆー事?尊井用は」

 尻軽さんが言う。

「うん。髪の量を少なくしたり、手入れしたらいいんちゃうかな」

 尊井用は言う。

「ウチは短めがすっきゃなー(好き)。冴江手内はどうしたい?」

 尻軽さんは言う。正直、よくわからないが、、、尊井用の好みに合わしたいかも。。。黒ぶち眼鏡もかけたりして。。。w。

「もしかして尊井用。ミュージシャンの米●みたいな髪型すき?」

 尻軽さんは聞く。

「うん。すきやで」

 尊井用さんが答える。

「じゃぁ米●みたいな髪型にしてもらえば?」

 尻軽さんがにやにやして言う。そうだな。。。そうしよう。

「う、、、うううん。く、黒ぶち眼鏡も買うわ」

 ボクが言う。

「ほんま?」

 尊井用が聞く。

「うん」

 ボクはうなずく。

「ありがとう」

 にぱっと笑う尊井用。や、恋人になるためにするんじゃない、。するんじゃないんやけど。なんか。。なんかしたい。。。

「決まりやな。寝る時はどうしてんの?」

「ひ、ひ人目がつかない山道とかに停めてる」

 ボクは答える。

「うわー。大変やな」

 そして、北の山のほうに向かい、山道のはじに停める。もちろんエナジードリンクは買っておいた。

「布団買うの忘れたね。一緒の使う?尻軽さん」

 尊井用は聞く。

「尻軽でええで。冴江手内もええで」

 尻軽は言う。

「わ、わわかった」

「うん」

 尊井用とボクは言う。

「で。何喋る?これから?」

 尻軽は言う。

「尻軽の事なんか聞きたいなー」

 尊井用は言う。

「なんでもええで」

 尻軽はなんでもこいと言うように言う。

「何人と付き合ってきたんー?」

 尊井用は聞く。

「ヤッただけも含めたら30人やで。そんな多ないよ」

 尻軽は答える。

「めっちゃ多いやんー。付き合った人数は?」

 尊井用は聞く。

「20人やで」

 尻軽は答える。

「すごっ。めっちゃ多いやん。どんな男と付き合ってきたん?」

 尊井用は聞く。ボクは。。。こういう話をした事がないから話に耳を傾けるだけ。正直、興味はめっちゃあるw。

「ケンカが強い男とかよ~」

 尻軽が答える。イメージ通りやなーーー。。

「走り屋とかー」

 尻軽が続けて答える。

「でもすぐ別れんねん。なんか思ってたのと違う事が多くて」

 尻軽がさらに言う。正直恋愛した事ないボクでも分かるけど、お互いの事をよく分からないのに付き合ってるからやろなwww。あ、でもよく分からないのに尊井用に告白したいと思ったかwボクも人の事言えないわw。つーか儲けてないやつってボクに言ってきたけど、尻軽と付き合った男もそんな男そうなんだがw。

「尊井用は恋愛した事ないん?」

尻軽が聞く。

「幼稚園の時におってん。でも芸能界入りして離ればなれになったわ」

 尊井用が言う。

「冴江手内は。ないか~ギャハハ恋愛した事」

 尻軽は馬鹿にしてくる。くそwww。ねぇよw。

「冴江手内は仕方ないよ。傷があるんやもん」

 尊井用はフォローする。

 そして、そんなこんなで寝る事になる。時間は23時。後ろの席で二人は寝ている。心臓がバクバクする。正直、尻軽。香水をつけているからか、いいにおいすんねんけどw。車の中、消臭剤以外にもいいにおいするw。息子が反応してしまうw。緊張して寝れるか!!!







4話のあとがき。

どっももどども。にゃんちょ。です。4話を最後まで読んで頂いて誠にありがとうございます。人生とまではいきませんが、役に立つ事も書きました。モテる事が幸せ。という極端な考えでモテようとしている人も居ると思います。まぁこれは半分冗談なんですが。何か変えようと一歩一歩努力するのがいいんじゃないでしょうか。それでは!最後までお付き合いください!

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