第9話 ~エピローグ~
桜の花に導かれ、ある一軒家にドン助はたどり着いた。
「雀さん達、鷲さん、送ってくれてありがとうね。」
雀達や鷲は翼を広げ挨拶の羽ばたきをした。
ドン助はドキドキしながら古い建物の中に入った。そのなかには・・。
「おっと、ドン助どんの代わりに狼煙を上げなきゃ。」と、鷲は言った。
「村長、村長、村~長、崖の上から狼煙が上がっています。」
「狼煙の色は・・。」
それから3年後、洗濯物を干しているハナちゃんがいた。「ドン助は村一番のおっとりもの♪」と歌をうたいながら。
背中には小さなドン助そっくりの赤ちゃんを背負っていた。
どん助と同化していた道明寺は、身体が離れて行った。
「え・・!ハナちゃんは、やっぱり可愛い華ちゃんソックリ。」このドラマ終わらないでくれ~と道明寺は祈った。
「ン・・ン」( 道明寺)
「起きたか。」( 闇田)
「ヤーミ・・?ヌエが生きていた!」( 道明寺)
「ヤーミ?ヌエ?なんだそれ。おいおい、俺が生きてて当然だろ。お前が救急車で運ばれたんだよ。怪我は額の傷、あばらの骨折があるだけだが、意識が戻らなくて皆心配してたんだ。ドンのお母さんと山田( 担任の) 先生は病院の先生に呼ばれて行ったから。病院の先生を呼んで来るな。」と闇田は言った。
道明寺は漸く病室で寝ていた自分に気が付いた。
それと同時に病室のドアが開き「えっ起きた。起きてる。ホント良かった。」
と声がした。
声の主は何と華ちゃん!
あれ?華ちゃんの目が赤くなっているように思えた。
それから、道明寺の診察が終わり、闇田や華ちゃんが帰ろうとした。
「じゃあな。学校で待ってるぞ。」( 闇田)
「じゃあね。また来るね。」( 華ちゃん)
華ちゃんは病院を出たところで、あまりに清々しい日和に歌を口ずさんでした。「ドン助は村一番のおっとりもの。でも村一番の人気者。皆大好きドンちゃん♪」
華ちゃんの歌はそよ風に乗って。
思いを寄せた人( ドンちゃん) のところへ。
おしまい ん~~最後へ続く
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