緋影はりんねちゃんの制服を作りたい。3
「ここなら、誰も来ませんから、安心してくださいね」
とりあえず、人気のないとこでさっさと要件を伝えて終わらせようとしていた緋影を、良いところがありますよと空き教室に連れてきた(連れ込んだ)優々子なのである。緋影を教室内へと先に通した優々子は、後から静かに入室すると教室の扉を背に、緋影に気づかれないように手慣れた手つきでガチャリと施錠を終える優々子の手腕はプロ並であった。
「……全く……緋影ったら……しょうがないですね」
そして、突如として慣れた手つきと妖艶な仕草で制服を脱ぎ始める優々子に、驚きの無表情になる緋影なのである。
「………………なんでいきなり脱ぎだしたんだ!? ゆゆ姉!?」
緋影は『思い…出した。』とばかりに義理の姉である優々子が、スケスケネグリジェ姿で平気でリビングをうろつける神経の持ち主だったことを思い出したのである。更に、下着姿でリビングに現れた時は、義理の父の孔明さんとめちゃくちゃ口論を繰り広げ、下着姿でリビングをうろつくことを禁止されたこともあった。
(そういえば、オレのTシャツを着て下には何も履いてないこともあったな……ゆゆ姉……やっぱり痴女だったのか!? し、しかし、流石に学校ではまずいだろ!!)
呆然とした無表情でフリーズし呆れ困り焦る緋影と、彼の右前腕に鎮座し、『この痴女がぁぁぁ!!』と激昂しているりんねちゃんなのである。ハッとなる緋影は、流石にまずいと止めに入ることにした。
「ゆゆ姉ストップ……な、なんでいきなり脱ぎだしてるんだ?」
「え? 緋影が制服を貸して欲しいと言ったのではないですか……制服を貸すには脱ぐしか無いですよね?」
脱ぐのを一旦止め可愛らしい仕草で唇に人差し指を当て、首を傾げながら、さも当然とばかりにそう言い放つ優々子に対して、ごもっとも、となる緋影なのである。
そんな、緋影に対してジト目の無表情で怒りのヤンデレオーラを放っているりんねちゃん。『妻(妻ではない)の前で堂々と浮気しようとは何事か!』といったヤンデレ視線で緋影を凝視しているりんねちゃんなのである。
「それって……つまり私と……って、な、何するんですか!? や、止めてください!!」
制服を肌けさせ露出させた粉雪のような白く美しい肩を見せつけ、上目遣いで緋影を誘惑しようとしている優々子に対して、それ以上は言わせないと物凄い呪いの圧を放つりんねちゃんに恐怖し驚く優々子は縮こまって怯えるのである。突然、怯えだした優々子に対して、ほんと、今日のゆゆ姉はおかしいなと思いながらも、確かに自分が言葉足らずだったと反省する緋影なのである。
「……確かに、オレの言葉が足りなかったかもしれないな……まぁ……とりあえず、制服を着てくれ……ゆゆ姉」
「いえ、大丈夫ですよ……学校でというのは、男のロマンなんですよね!! 大丈夫です!! 私にすべて任せてください!! 呪いの人形(ドール)の圧になんて負けませんから!!」
呪いの人形(ドール)りんねちゃんの呪いの圧に負けるものかと、ばっちこいとばかりに更に脱ぎだす優々子に、驚きの無表情になる緋影と更に切れ散らかすりんねちゃんなのである。
「ゆゆ姉!? なんで、更に服を脱ごうとしてるんだ!? やめるんだ……ゆゆ姉」
とりあえず、りんねちゃんを優しく教卓の上に置いて、慌てて、更に服を脱ごうとしている優々子を止めに行く緋影なのである。服を着せようとする緋影と、絶対に脱ごうとする優々子の激しい攻防が繰り広げられる。
ゴゴゴゴゴゴゴゴ……りんねちゃんの殺意の呪いが発動し、固有結界、領域展開、空想具現化といった感じで空き教室が大変なことになる。それに気がついたのか、優々子の動きがピタッと恐怖で止まる。
この瞬間を待っていたんだ!とばかりに素早く手慣れた手つきで優々子に制服を着せる緋影なのである。
殺されるのではと恐怖でピエンとなっている優々子に対して、緋影はやりきった無表情を浮かべ、ホッと一安心といった様子であった。涙目で放心状態の優々子の制服は撚れひとつなく完璧にビシッと決まっていた。
そんな、優々子の姿を見て、次第に呪いの人形(ドール)りんねちゃんの怒りが静まり、空き教室も現実に戻るのであった。
「……ゆゆ姉の制服を貸して欲しいのは……りんねちゃんの制服を作るためなんだ」
落ち着きを取り戻した優々子に、一体何と勘違いしたんだとばかりに呆れながら、きちんと説明する緋影を終始ジト目で睨んでいた優々子はため息をつく。
「そうだったんですね……それなら早くそう言ってください!!」
理不尽に怒られた緋影は、心のなかで、いや、ゆゆ姉が話を聞かなかったんじゃ……と思ったが、何も言わないのであった。なぜならジト目で睨んできている義姉の優々子が怖いからだ。
(しかし、ほんと……なんで急に脱ぎだしたんだ? 相変わらず、ゆゆ姉のやることは意味がわからんな)
そんな、クソボケを心のなかでかます緋影に、優々子のジト目が鋭くなる。内心でヤバいと思ったのか緋影は焦った無表情になり、言い訳を始めるのである。
「……まぁ……その……他に頼める人がいなくてな……あゆみちゃんに頼むのもな……昔はよく話したりしてたが中学からはあんま接点ないしな」
「………………」
緋影が幼馴染の七川 歩(ななかわ あゆむ)の名前を出すと、露骨に緋影から視線を逸らし腕を組み少し不機嫌に黙る優々子なのである。
「……まぁ、それに……りんねちゃんの制服作るならゆゆ姉の制服のほうが参考になるかと思ってな」
優々子が目を見開き驚きの表情を浮かべ緋影を見つめる。そして、絶句――――――世界が停止する。
「緋影……それはどういう意味ですか?」
いつの間にか満面な笑顔に切り替わっていた優々子はそう優しく問うのだが、彼女の目は笑っていない。りんねちゃんも教卓の上から緋影の方にいつの間にか向き直り、怒りのオーラを放っていた。
「どういう意味って……ただ、りんねちゃんがゆゆ姉と体型似てるからってだけだけど?」
この状況であっけらかんとそう言い放つ緋影は流石と言うべきか、鈍感と言うべきか、ノンデリと言うべきか、空き教室内の空気が先程より数百倍重くなる。
「……緋影……世の中には言ってはいけないことがあるのですよ? そもそも、私はその人形(ドール)みたいにぺったんこではありません!!」
そう力強く断言する優々子に対抗してか、りんねちゃんも、『こいつみたいにぺったんじゃない!!』と力強く怒りの視線を緋影に向けていた。
「……なんか……ごめんな」
緋影にガチのマジトーンで謝罪をされ、いたたまれなくなる優々子と呪いの人形(ドール)りんねちゃんなのである。そして、りんねちゃんと優々子の視線がバッチリ合う。お互いが、視線でお前のほうがぺったんと言い合っていた。
そんな中で『そんな貧相な身体で誘惑しようなんてあんたバカ』といった視線を向けてきた呪いの人形(ドール)に激しい怒りを示す優々子なのである。
「……そこまで言うのなら、あなたも色仕掛けのひとつでもしてみればいいじゃないですか!!」
優々子にビシッと人差し指を突きつけられながら、そう言われたりんねちゃんは、自信満々の無表情で『お手本を見せてあげる』と余裕の無表情を浮かべた。
そして、刹那、いつの間にか緋影自慢のゴスロリ衣装を肌けさせて、教卓の上で旦那(旦那ではない)緋影に対して、セクシードールアピールをしていた。
それに気がついた緋影――――――りんねちゃんと目と目が合う。これには、流石の緋影も悩殺だと妖艶な無表情を浮かべ自信満々なりんねちゃんなのである。
「ん? りんねちゃんの服が…………よし、直った」
無表情で手早く服を直され、撚れひとつない状態に戻ったりんねちゃんは不満爆発。その様子を一部始終見ていた優々子は大爆笑、腹を抱えて笑っており、プギャー状態であった。
『胸を盛ってるお前に笑われる筋合いはない!』と怒るりんねちゃんに、『は?』とキレる優々子。
「ぺったんはあなたもでしょ!! このぺったん人形(ドール)!! 悔しかったら呪いで胸でも盛ってみなさい!!」
そう言ってくる優々子に対して、鼻で笑う(笑ってない)呪いの人形(ドール)りんねちゃんは高みの見物状態である。なぜなら、自分は人形(ドール)なのだ。胸部など、どうにでもできると視線でぺったんの優々子に訴えているりんねちゃんに、ぐぬぬとなる優々子なのである。
「こ、こいつ、本気で呪いの力で胸を盛るきですか!?」
(ゆゆ姉……ほんと、今日は朝から変だな……あれか……意外とりんねちゃんのこと気に入ったのか?)
人形(ドール)のりんねちゃんと会話している義理の姉の優々子を本気で心配する緋影なのである。
「ゆゆ姉……何を言ってるかわからんが……今朝も言ったと思うが……りんねちゃんは今のままだからな」
「………………そうですね、そうでしたね!! ふふふ、あはははははっ!! だそうですよ? 残念ですね!! この貧乳ぺったん人形(ドール)!! あなたは一生ぺったん人形(ドール)なんですよ!! でも、私は人間ですからね!! あなたと違って成長の余地が残されているんです!! 私の胸はまだ本気を出してないだけで、将来的には巨乳になりますからね!!」
物凄い早口でそう捲し立てる優々子に対して、今度はりんねちゃんがぐぬぬな無表情になるのであった。
(ゆゆ姉……そうか……人形(ドール)であるりんねちゃんに愚痴を言うほど、胸にコンプレックスが……大丈夫だ……ゆゆ姉……きっとゆゆ姉の努力は実るときが…………)
緋影は、否、利賀家全員は知っているのである。利賀 優々子(トガ ユユコ)が影で巨乳を夢見て努力していることを、そして、きっと、彼女の努力も実るだろうとぼんやりと考えていた緋影がハッとスタイル抜群、巨乳の義理の妹の寧々子のセクシーボディを思い出してしまった。
もしかしたら、妹に全部吸われてしまったのでは、と失礼なことを考えてしまった緋影に対して、ギギギと笑顔の仮面を貼り付けた顔をゆっくりと向けてきた優々子の目は笑っていない。
「緋影……今……とても失礼なことを考えていませんでしたか?」
「………………いや、ゆゆ姉……大丈夫だって……今のままのゆゆ姉で好きになってくれる人がかならず現れるはずだ」
「………………緋影はどうなんですか?」
そう問われ優々子のぺったんに視線が向く緋影は、数秒後に視線を逸らし気まずどうな無表情を浮かべた。二人のやり取りを見ていたりんねちゃんは爆笑(無表情で無音)でプギャー状態であった。
「ふ、ふふふふ……初めてですよ……ここまで私をコケにしたおバカさん達は……」
となにやら、某漫画の悪役みたいなことを言い出す優々子に、これは本気でヤバそうだと内心で焦る緋影なのである。そんな緋影とは反対に、やる気満々な呪いの人形(ドール)りんねちゃんはいつの間にか、ファイティングポーズを取っており、『お? やるか? やる気か?』と戦闘民族並の好戦的な無表情呪いの人形(ドール)りんねちゃんなのである。
「もう許しません!! その人形(ドール)は焼却炉に叩き込んであげます!! 覚悟しなさい!!」
教卓の上で鎮座しているりんねちゃんに襲いかかる優々子に、りんねちゃんの呪いの攻撃が放たれる。刹那で、戦意喪失する優々子は涙目で叫ぶ。
「卑怯です!! ズルいですよ!! 呪い攻撃は禁止です!! 禁止!! チートですよ!! チート!!」
喚く優々子に勝利の笑み(無表情)を浮かべているりんねちゃんなのである。いきなり幼児退行したとばかりに、駄々をこねだす義理の姉の優々子の行動に、これは本気でまずいのではとなる緋影なのである。
さすがの緋影でもフォローしておこうとなるのであった。
「だ、大丈夫か? ゆゆ姉……オレが悪かったから……機嫌直してくれ……ほら、オレにできることならなんでもしてやるから」
「………………ぐすん……では……今日は緋影の家に行っていいですか? 制服を貸すなら緋影の家の方が良いですよね?」
緋影――――――沈黙。余計なことを言ってしまったと後悔した緋影なのだが、覆水盆に返らず、とりあえず、誤魔化そうと決意した緋影なのである。
「いや、オレが家に行って、そこで制服を見せてもらえれば大丈夫だから」
「それでは、緋影が大変でしょう……大丈夫です。今日はお泊りの準備も完璧ですから♪」
さっきとは打って変わって上機嫌に愛らしい仕草でそう言い放つ優々子に焦る緋影なのである。
(それは……乗っ取る準備は整っている……ということか!?)
(ふふふ、今日は緋影の家に行く準備は済ませてきてますからね……このままでは終われません)
ここぞとばかりに攻めの姿勢に入る優々子に対して、守りに入る緋影、そんな二人をジッと見つめる呪いの人形(ドール)りんねちゃんなのである。
「では、緋影の家に……」
「いや、今日はオレが家に行くから……」
「いえいえ~、私が緋影の家に行きますね」
「いやいや、オレが家に行くから」
その後、いえいえ、いやいやを繰り返す優々子と緋影なのである。お互いの思惑が交差し、絶対に家に来てほしくない緋影と絶対に家に行きたい優々子の激しい攻防が繰り広げられていた。
そんな二人を黙って見ていたりんねちゃんだが、もう我慢できないと怒りの呪いオーラで、この戦いに終止符を打とうとしたその時、ガタガタと空き教室のドアが音を立てる。その激しい音で緋影と優々子の攻防が一時中止となる。
「利賀生徒会長!! お救いにあがりました!!!! おのれ!! 人形 緋影!! こんな人気のない空き教室に利賀生徒会長を連れ込むなど破廉恥……な!! 許……さんッ!!」
優々子が締めた鍵がガチャリと開けられ、空き教室の扉が開かれる。そして、空き教室内に入ってきたのは生徒会副会長の菅沼なのであった。どうやら、ものすごく探し回ったようで、汗だくであり、疲労困憊の様子の生徒会副会長の菅沼が、箒とモップの二刀流で見参する。
優々子は内心でそういえば副会長も空き教室の鍵を持っていたとことを思い出し、内心で超絶不機嫌になるも、助けに来たぞと近づいてくる生徒会副会長の菅沼に満面な天使の作り笑いを見せた。
その瞬間、ハッとなる呪いの人形(ドール)りんねちゃんなのである。生徒会副会長の菅沼になにもないところですっ転ぶ呪いを素早くかける縁結びの呪いの人形(ドール)りんねちゃんなのである。
「な!? あ、足が突然……うぁぁぁぁぁぁッッッ!!!」
生徒会副会長が突然足を縺れさせ、優々子の胸に顔面ダイブとばかりに転けるが、素早く回避する優々子なのである。もちろん、顔面から地面へとダイブしていった生徒会副会長の菅沼なのである。
露骨に、不満の無表情で失敗したとなっている呪いの人形(ドール)りんねちゃんの方に、視線が、向く優々子なのである。
(こ、こいつ……わざと、副会長を転ばして私にぶつけようとしてきましたね)
何を企んでいるのという視線を向ける優々子を完全にスルーするりんねちゃんは、気分は完全に口笛を吹いて誤魔化しているような感じになっていた。もちろん、人形(ドール)であるりんねちゃんが口笛を吹けるわけはなく、無音である。
優々子は諦め、地面に倒れている生徒会副会長の菅沼に心配そうな表情を作って、声をかけに行く。
「何をしているのですか? 副会長……危ないですよ?」
「だ、大丈夫……ですか?」
そんな、優々子の言葉に、緋影も無表情で生徒会副会長の菅沼に声をかけると、ムクリと立ち上がる菅沼なのである。メガネにヒビが入り、鼻血が流れる菅沼を本気で心配する緋影と、形だけの優々子なのである。
「す、すみません……あと、貴様に心配される筋合いは……ない!!」
優々子に頭をペコペコ下げたあと、鼻血を裾で拭い、心配そうな無表情の緋影を指差し、怒りをぶつける菅沼副会長なのである。
その様子を教卓の上で高みに見物とばかりに見ていたりんねちゃんが、ラッキースケベ作戦は失敗と項垂れ落胆する無表情を浮かべていた。そして、いつの間にかジッと優々子の胸に視線が向くりんねちゃん。内心で『これじゃラッキースケベにならないか』と鼻で笑っている(笑ってない)りんねちゃんなのである。
「まだ、私のことを馬鹿にしているんですか? いい度胸ですね……絶対に焼却処分にしてあげますから!! 覚悟しなさい!! このクソ呪いの人形(ドール)!!」
そんな、りんねちゃんの視線に気がつき、笑顔で怒りを示す優々子は戦闘態勢に入る。そんな優々子に対して『やってみろチビッコロリッコ』と受けて立つと、いつの間にかファイティングポーズを取っているりんねちゃん。
第二ラウンド開始かと思われたが、生徒会副会長の菅沼が、待ったをかけに間に割って入る。
「と、利賀生徒会長!! さ、流石に分が悪い……かと…………ここは一時撤退を推奨します!! それに、もう次の授業も始まりますよ……流石に生徒会の我々が授業に遅刻するわけには……」
「……そうですね……仕方ありません」
戦闘態勢を解除し、命拾いをしましたねといった視線をりんねちゃんに向ける優々子に対して、『お前がな』と視線で返す呪いの人形(ドール)りんねちゃん。そして、生徒会副会長に促されるままに、空き教室の入口に歩みを進める優々子に緋影の視線が向く。
(今日はオレが家に行くから)
そう心のなかでゆゆ姉に決意表明し、義理の姉の優々子に視線で伝える緋影は勝利を確信した。なぜなら、撤退する優々子はこの場で発言する機会はもうないからであり、心が読める優々子ならではの弱点をついたのである。
不満そうな表情で空き教室を生徒会副会長の菅沼と一緒に後にする優々子なのであった。そして、静かになった空き教室で、安堵の無表情を浮かべる緋影は、教卓に座らせていたりんねちゃんのところに向かう。
「はぁ~、何はともあれ、これでりんねちゃんに制服を作ってあげることができるな」
そう言って、りんねちゃんを抱き上げ、天に掲げる緋影に、されるがままにジッと彼を見つめるりんねちゃんなのである。
「制服……頑張って作るからな……楽しみにしててな」
そう言い放つ、緋影にりんねちゃんは、そういう理由なら今回だけは許してあげようと大人?な対応を見せる呪いの人形(ドール)りんねちゃんなのであった。そして、授業開始のチャイムが鳴り響き、緋影はハッとなる。
もちろん、授業に遅刻した緋影なのだったが、なぜか、怒られることもなく、むしろ、来てしまったのかと6限目の授業の担当教師とクラスメイトにがっかりされ、絶望された緋影とりんねちゃんなのであった。
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