第3話 法に触れる話。

 ここまで来て、書こうか書くまいか……悩んでおります。

 人によっては、嫌悪感や批判の声も挙がりそうなので、ぶっちゃけ怖いです。

 が、意外と知らずにやってる人もいるんじゃ? とも思うので、ここは私が人身御供になりましょう!(もう時効だしね!)

 本当に本当に、ここだけの話にしてください!


(※批判の声が挙がるようでしたら、こちらの話は、削除致します。)


 私たちは、ただ山の中で糞ばかりを探して歩いているだけではありません。


 やっぱり、生で野生動物を見たい!


 その想いが強すぎるばかりに、ちょっとした罠を仕掛けることもあります。

 罠というのは、シャーマントラップや、パンチュー……は、ちょっとここに書けないレベルの話になりますかね?! やめておきましょう。

 このシャーマントラップというのは、銀色の長方形の筒状になった物で、中に餌を入れておくと、ネズミやらモグラやらが掛かって外へ出られなくなる、という生け捕りにするための罠です。

 ちなみに、ネットで買えます。

 畑仕事をされる方は、御存知かもしれませんね。害獣駆除としても使われています。

 うちの庭にモグラが穴を開けて困っているの~という方にも、おすすめです。


 まず、このシャーマントラップに、バタピーを入れます。

 そう、野生のネズミさんは、バタピーが好き(笑)。

 あれ? バタピーってご存知でしょうか?

 ビールのおつまみに美味しい、あれですね。

 

 バタピー入りのシャーマントラップを、ネズミが出そうな場所へ仕掛けておきます。この時に活躍するのが痕跡です!

 ネズミの痕跡を見つけた場所に仕掛けておくのが一番有効だからです。

(ただウ〇コが好きで探してたわけじゃないよ!)


 そして、夜行性のネズミさんが罠に掛かるのは、もちろん夜!

 だから、この罠を仕掛ける時は、山でキャンプをしないといけません!

 夏はいいんですけどねー冬がねー。

 真冬でもやるんですよ、これが。あほですね、あほ。

 真冬の山でキャンプしたことあります?

 たぶん今想像してる寒さの十倍は寒いです。

 その時は、さすがにバンガローを借りたのですが、暖房器具なんてないので、シュラフ(寝袋)の中にカイロを入れて、がたがた震えながら、「明日、起きて凍死してたらごめん」とかいう洒落にならない会話を交わしてました。

 まあ、今思えば、良い(?)思い出です。

 

 そこまでして、翌朝になって罠を回収しに行ったのに一匹も捕獲できなかった、なんてこともありますからね、これはもう運としか言えない。

 あ、ちなみにネズミさんは冬眠しません。

 でも、身体が小さいので、何かを食べてエネルギーを燃やしていないと死んでしまいます。だから、冬場は、朝早くから急いで罠を回収に向かいます。


 そうして捕獲したネズミさんを、花の女子大学生だった私は(しつこいな)、一人暮らしのアパートで飼っていました。種類は、アカネズミです。彼を「アカ太郎」と名付けて可愛がっていました私は、サークル内で「ネズミ嬢」と呼ばれていました(キャバ嬢かよ!)。

 ネズミさんにも、たくさん種類があるんですよ~。

 しかも、野生のネズミは、ハムスターと違って尻尾が長いんです!

 この尻尾がゲージの隙間からにょきっと出ている姿は、私でも慣れるまで「うっ」となりました。

 こういう体験は、実際に生き物を間近で観察したからこそ得られた経験だと思っています。


 な~んだ、勿体ぶった割には、別に大した話じゃないじゃないか。風雅が大げさに言っているだけか! ……と思われた方。

 あなたは、大変な思い違いをしています!!


 日本には、野生動物を勝手に捕獲して飼ってはいけない、という法律があるからです。

 鳥獣保護法ですね。

 御存知の方は、御存知だと思います。


 明らかに私のやっていたことは法律に違反しています(なので、ここだけの話にしておいてね)。

 でも、山の中で、可愛いネズミさんに出会ったら「うちにおいで♡」と誘いたくなりませんか?(え、私だけ?)

 巣から落ちて死にかけている小鳥を介抱してやろうと家へ連れ帰ったこと、ありませんか?(私はあります。)

 純粋な善意(前者はただの変態です)で行ったことだとしても、野生の生き物を人間の勝手で連れ帰ってはいけないのです。

 畑に出る害獣とされるモグラも、駅やマンションのベランダに我が物顔で住み付く鳩も、実は、この法律に守られているので勝手に駆除してはいけません。

 この法律について説明すると長くなるので、興味のある方は、調べてみてください。


 とりあえず⋯⋯


 「風雅、お前を、野生のネズミを飼っていた罪で通報してやる!」


 ⋯⋯とか、言わないでくれると助かります(>人<;)


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