第257話 青天の霹靂

彼の母にとって、息子のことでびっくりしたことは何度かあった。


 セーラームーンを観ている!


小さな女の子ならまだしも、大学も出たいい年のあんちゃんが、

何考えているのか?


 プリキュアを観ている!! 日曜朝は電話に出られん!?


ま、セーラームーンの前科があるから、そんなものかもな。

孫、つまり甥の同級生らでも、中学入ったら見たりせんだろうに。

それをまあ、50歳超になるおっさんが、なに、考えとるんじゃ。


 わしには実は娘がいる。


え? 何の風の吹き回しか? 

この子の父親ならわからんでもないが・・・!?


 実は、プリキュアに出とる。


ああ、やっぱり、そういうことか。

プリキュアの女の子の中に、息子によく似た子がいるってことね。


 実は実は!

 小学校2年の時、同じクラスにめちゃくちゃかわいい女の子がいた。

 その娘(こ)のことが、なぁ・・・。


え! それは初めて聞いたで!

男子の同級生はいくらか最近、話に出していたけど、

まさか、女の子で同級生、好きだった娘さんがこの子に、いたって?!


 その子とわしをモデルで、今、恋愛小説書いとる。


そりゃあ、そういう小説くらい書くじゃろうな。


というわけで、母上様もびっくりの巻、今この段階です。

めでたしめでたし?! 

メデタシメデタシ!?

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