第202話 彼は決して、指輪など買わない。
彼は決して、指輪など買わない。
そもそも、結婚していないから。その予定もない。
無論、過去に買ったという話もない。
結婚というものを出汁にテメエらのためにする申し出をした者らを、
彼は2度にわたって徹底的に叩きのめした。
彼の勢いは、やむことはない。
結婚を出汁に取込もうとした者らを、彼はこのように呼んだ。
家系乞食
テメエの娘か誰かの娘をあてがって、家庭を持たせよう。
そんな試みをする者どもを、彼は、乞食と呼んだ。
物乞いばかりが乞食ではない。
人を取込んで何かしようとする者どもに、彼は容赦を与えない。
彼は、指輪などつけるつもりもない。
ドコゾヤラの未開の低民度の土人や土民どもの風習にはあるのか知らんが、
わしには通用せん!
ゴミのような情緒論は、そこらの三流クソドラマでやっとれ。
わしは一切知らん。
ついでに、金属アレルギー、あるからのう。
わしに傷害を与えようということは、傷害未遂ということやな。
公正証書まいて治療費と慰謝料、持ってくることを確約しな。
供託もちゃんとしとけ!
ノータックス3000万から応相談。
このくらい、彼は言う。
そしてそもそもにおいて、取引も問答も無用!
彼は決して、指輪など買わない。
彼が指輪を誰かに買ってやることも、自らのために買うことも、ない。
宝石商に男女の盛り付け業者諸君、残念だな。他、当たってくれよな。
ってか。
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