第73話 終わってしまえば、ただの人同士

学校も学習塾もそうだけど、

養護施設も、結局は一緒よ。

私設公設、関係ありません。


来ている間は、先生、先生。

たまには、若い同僚から大先生とまで。

何でも大をつければよいものやろかな。


だけど、終わってしまえば、お互い、ただの人。

あのときは、世話になったな、ありがとさんよ。

そんなふうに言われる場合も、なきにしも非ず。

だけど、何を言ってみたところで、ただの人ね。


中には、こんなふうに怒る人もいるそうな。

ゆうちゃあわりいけど*、以下略。

養護施設に職員としていれば、そんな娘さんでも先生よ。

ハタチそこらの、年端もいかぬ新卒間もない若い女性。

昔なら、満20歳にならなくても、せんせーだぜ。


あ、保育園の実習で、18歳で先生と呼ばれていた子もいたな。

確か、あれはプリキュアだったっけ。

彼女は、内容が伴っていたからそれでもええとわしゃ思っておる。


だけどなぁ・・・、あとは、言わぬが花。

彼女らの人生の花のときって、その頃だったのか、否か。


嗚呼、昭和は遠くに去りにけり。


・・・・・・・ ・・・・・ ・

* (直接はっきりと)言っては悪いが、程度の意の岡山弁。

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