第29話 そして再び、昭和天長節

4月29日。

60回以上にわたって繰り返しやって来た、昭和天長節。


天長節、天皇誕生日、みどりの日、昭和の日


この際、ネーミングはどうでもいい。

とにもかくにも、この日本という国において、

この日がかくも特別な意味を持ち続けていることに、

誰もが、思いを至らせずにはおれないだろう。

その思いのくる方向が、どうであれ。


自由の森は、特にこの日、何かが行われたわけでもない。

とりあえず、学校はお休み。

毎年同じように、いつもの日曜日と同じ光景が繰り広げられていた。

そんな記憶しかない、当時の入所児童で今や作家の50代男性。


今月も、もうすぐ終わり。

明日が日曜でなければ、学校に行かなきゃ。

ってか。

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