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待つともなく死を待てば聞く遠きらい


あじさいや素足の下にある地球


六月の籠れる足や遠きらい


足跡の誰を導く田植かな


睫毛より溶解しゆく五月闇


男根に骨なき無惨桜桃忌


十薬どくだみや清楚はたぶん褒め言葉


極東や夜更に銀の茅花かな


脳髄の罵声散らせよ青嵐


海底に見ゆる空より虎が雨


他人みな雑草として刈り尽くし


蚊遣火の絶へて死魚盛る海の底


蚊遣火は消えてわたしに骨がある


ごめんねの顔は見えない麦嵐

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