ADHDという生き地獄~我々は社会のやっかい者なのか~

44年の童貞地獄

第1話 ADHDは深刻な欠陥である

もし49年前にタイムスリップして私を身ごもっていた頃の母親に会うことができたならば、私は彼女にこう言うだろう。


「その子を中絶してくれ。その子からのお願いだ」


私はADHDである。

ADHDとは注意力や集中力の欠如、衝動的な行動、多動性などの特徴があり、日常生活や学業、特に仕事などの社会生活に支障をきたすことが多い。


近年注目されるようになったこの症状、芸能人などの成功者にもADHDやその他の発達障害の者がいたりして、社会性には乏しいかもしれないがある方面においては特殊な才能や特性を持っているとみなされる場合もある。


しかし私に言わせればADHDは深刻な疾患であり、根治させることができるならばするべきで、心地よく生きるために必要な機能を著しく欠いた障害である。


だいたいある方面においては大いに才能を発揮できるのかもしれないが、そんな才能を持っている者はまれだし、その才能に気づかないか発揮できる場に巡り合える者はまれなはずだ。

その他大多数の者は生きづらさを抱え、ある者は底辺での暮らしを余儀なくされる。


私もその一人だ。

これまで生きてきてさんざん実害があった。

ある場所では嘲られ、ある場所では孤立し、ある場所では排斥された。


病気と共存するという考え方があるが、私はもうADHDと共存したくはない。

生きている以上共存しなければならないのならば、私はもう生存を望まない。


尊厳のない暮らしはもうたくさんだ。


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