男女関係の基本:行ったり来たり法
今後キキとトンボは恋仲に近い関係になっていく可能性があります。そんな間柄を作りたい時注意しなければならないことがあります。
<ひっぺがし>
普通に第一印象がよくて、やがてお互いすんなりくっついていく。
これでは観ている方は全く面白くありません。
<正解>
くっついたり離れたりを繰り返し、困難を乗り越え、最後は一緒になる。
これが基本です。
最初から仲が良かったら、面白くありません。敢えてキキがトンボを突き放す事で、今後キキがトンボに心を許した時、その行為が重要な意味を持ってくるのです。
【離れたりぶつからせるコツ】
このぶつからせ方にはコツがあります。ただ単に最初からなんとなく嫌いだった、としてしまうと、その後くっついたときに「最初嫌いだったのになんで?」となってしまいます。それを覆すのはなかなか難しいです。
なので、例えば次のようなものが挙げられます。
・勘違い
何か嫌なことをされた人がその人だと思い込んでいた。ところが後でそれは間違いだったとわかる。するとむしろ冷たい態度とってしまってごめんね、となってくっつきやすくなる。
・立場上そうせざるを得ない
本当は近づきたいのに、相手が敵国の兵士、姫と身分の低い男、警察官と盗人、など何か別のきっかけがあってくっつけない、とすると、それを乗り越えた時簡単にくっつくことができる。
今回は軟派な(と思われていた)トンボに厳しくするキキ。やがて実は真面目な人だとわかりくっついていきます。これは結構難易度が高いです。人の感じ方というのはさまざまで、うまくやらないと「こんな簡単に気持ちが変わるかな」と思われてしまうからです。
ともあれ、ドMなトンボくんは冷たくされてなお、キキに興味を持っていきます。
【徹底的に追い込む】
その後、キキは宿泊すらできない、前途多難です。ですが、これも大事なエッセンスなのです。
過酷な環境だからこそ、助けてくれた人が温かく見える。普段は普通に接してた人でも、自分が窮地の時に助けてくれると輝いて見えることありませんか? 創作でも同じことが言えます。
<ひっぺがし>
市民「ぜひうちに泊まってください! 魔女さん」」
ホテルスタッフ「いやいや、ぜひうちのホテルに泊まってください」
パン屋にキキがいく。
キキ「ここの部屋を貸してください」
変ですよね。
敢えて過酷な環境に落とし込むことにより、その後のおソノさんとの感動的な出会いへとつながるのです。
【窮地の演出】
この後、キキは今追い込まれている、窮地なんだと思わせる、絶妙な演出がありました。それは何だったでしょうか?
日が落ちていく。
トトロでもありましたね、だんだん暗くなってくる、しかも知らない街、泊まるところがない、どうしたらいいんだ……。
ジジはいいます「別の街を探そうよ」
このセリフはさらに敢えて違う方向へ誘導させるためのいいスパイスとなっています。
【徹底的に】
ひたすらいじめ抜きます。応援したいとみんなに思ってもらうためには創り手としては、手抜きせず、徹底的に主人公をいじめ抜く勇気が必要となります。いじめ:救いは1:9もしくは2:8くらいのイメージでしょうか。
しかしあまりにいじめすぎると、さすがに見ている方が苦しくなってしまいます。ここで一気にキキを窮地に落とした後、ここで重要な人物、キキの絶対的な味方であるあの方との出会いが意味を持ってくるのです。
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