第8話 お前らみたいな奴に高い年金払ってるんじゃあねぇぞ!①
4月 月曜
「守、おはよー」
「お前、遅ぇよ!」
今日は僕が寝坊してしまって2人でバラバラで登校した。僕はギリギリで間に合った。
「そんでなんで寝坊したん?」
守が聞いてきた。
「実はさ、昨日警察沙汰になって寝る時間が遅くなったんだよね」
守は何を言っているんだと言いたそうな顔をしていたから僕はなんで警察沙汰になったのかを話し始めた。
~昨日 日曜 夜~
「ふぃ~食った食った!旨かったな!回転寿司屋で1番旨いのはサトー寿司だな」
「そうだね、父さん。母さんはどうだった?」
「久しぶりのお寿司は美味しかったよ」
僕たち家族はレジに向かったんだ。
「前の人は割引券2枚くれたんだぞ!お前出せよ!おいッ!」
「そうだよ、あのー前のあの人呼んで来いよ」
2人のお年寄りがレジのお姉さんに怒鳴り散らしていた。どうやら2人は夫婦らしい。
「あの、えっと1組につき1枚なんですよ。人数分は渡せない決まりでして」
お姉さんは泣きながら対応をしていた。
「あぁ?何言ってんだかわかんねぇよ!はっきり言えよ」
じいさんが大きな声で突っかかっていた。僕たちの後ろには徐々に列ができていた。それを見ていた父さんは耐えられなくなってきたようで声を掛けた。
「あの、後ろが混んできたんで会計終わっているならどいてもらえませんかね?あとなんか決まってるらしいですし1枚で勘弁してもらえませんかね?」
「あぁ?なんだと?あんたはここの何なんだ?」
今度はじいさんが父に突っかかってきた。ばあさんは変わらずお姉さんに怒鳴り散らしてしいる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます