第201話 冥王に説明
「セイ、何か儂に言うことは無いか?」
セナとサラに叩かれたセイは、戻って来たセバスに連れられ、冥王が待つ、謁見の間に連れてこられていた
セイが謁見の間に着くと直ぐ、玉座に座った冥王が、不機嫌そうに質問した
「えっと…それって…林王と揉めた事?」
冥王に質問されたセイは、言いづらそうに答えた
「そうじゃ、何故林王とエルフに、協力を求めに行ったお主が、林王と揉める事になったんじゃ?」
セイの答えたを聞いた冥王は、目的と真逆のことをしたセイを、責める様に質問した
「本当は、揉めるつもりは無かったんだけど、何も分かってない林王の態度にムカついて、ついキレちゃった」
冥王の質問に、セイは、少し申し訳なさそうにしながら、軽い感じで答えた
「はぁ~~~~」
セイの軽い態度に、冥王は、諦めた表情を浮かべ、深いため息を吐いた
「それで、何があったんじゃ?」
深いため息を吐いた冥王は、諦めた表情から、真剣な表情になり,セイを見ながら質問した
「…先に言っとくけど、悪いのはあっちだからね?」
冥王に、真剣な表情で見られたセイは、姿勢を正し、冥王を見ながら答え始めた
「そもそも、事の始まりは、俺がエルフの里の長老に呼ばれた事から始まったんだよ…」
セイは、エルフの森に着いてから起きた事を、思い出しながら、全て冥王に説明した
「セイ…本当にエルフの長老が、セイに対して伏して感謝しろなどと、ふざけた事を言ったのか?」
セイの説明を聞いた冥王は、信じられないという表情でセイに質問した
「言われたよ、じゃなきゃ、林王と揉める事は無かった」
冥王に質問されたセイは、少し拗ねた様子で答えた
「そうか…(セイのあの態度からして、本当の事なんじゃろうな…なら、何故エルフの長老は、セイを怒らせる様な事を言ったんじゃ?…下手すれば、儂と林王の間で、戦争が起きる可能性もあったじゃろうに…う~ん、目的が分からんのぅ)」
セイの話が、本当だと確信した冥王は、エルフの長老の態度に疑問を感じていた
「…仕方ない、儂が直接確認するとするか」
いくら考えても、エルフの長老の目的が分からなかった冥王は、エルフの森に行く為に立ち上がった
「冥王様!もしや、エルフの森に行く気ですか!?」
冥王が立ち上がると、黙って成り行き見ていたセバスが、慌てて冥王を止める為に、冥王と近き始めた
「うむ、少し行ってくる」
冥王は、【魔装】を使い、近づいて来るセバスから、逃げる様に謁見の間から出て行った
「冥王様!駄目ですよ!」
セバスは、【魔装】を使い、慌てて謁見の間から出て行った冥王を、追い掛け始めた
「…よし!なんかお咎めも無いみたいだし!レイに会いに行こ!」
1人謁見の間に取り残されたセイは、レイに会う為に、誰も居ない謁見の間を後にした
謁見の間を出たセイは、近くに居たメイドから、レイの居場所を聞き出し、レイが居るテラスに向かった
「レイ~!父様が帰ったよ~!」
テラスに着いたセイは、マーサに抱っこされながら、庭を見ているレイに近づいて行った
「っ!あらセイ、帰ってたの?」
レイを抱っこしているマーサは、いきなり現れたセイを見て、少し驚いた表情を浮かべた
「うん、さっき帰って来たんだ、レイ~おいで~」
セイは、さっき帰ってきた事を、マーサを見ずに伝え、レイに向かって両手を伸ばした
「あぅ~!」
レイは、両手を伸ばして、自身を待ち構えてるセイから顔を逸らし、庭を見始めた
「えっ…」
レイに顔を逸らされたセイは、ショックの余り、両手を伸ばしたまま固まってしまった
「ふふふ」
マーサは、ショックを受けて固まっているセイを見て、笑っていた
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