第189話 林王登場
「始めまして、冥王様の子孫を自称する者よ、私は第1長老のカイロンと申す、我らエルフの長老に会えた事を、伏して感謝しなさい」
セイが、11人の長老達の前に着くと、長老達の中から、1人のエルフが前に出て、セイを馬鹿にし、見下しながら話し掛けた
「・・・・・・・・は?…殺すよ?」
カイロンの態度と言葉に、セイは思考が停止してしまい、無意識に全身から魔力を放出させた
「「「「「「「「「「「「っ!」」」」」」」」」」」」
セイの魔力に恐怖を感じた、11人の長老とハントは、全身から冷や汗を流し、固まってしまった
「…なぁ?」
「ぐっ!」
セイは、固まっているカイロンに近づき、カイロンの肩を掴み、力尽くで跪かせた
跪かされたカイロンは、絶望の表情を浮かべながら、セイを見上げた
「…たかだかエルフの長老ごときが、ハーデスの後継者に何様のつもりで、伏して感謝しろなどと、言っているんだ?」
セイは道端に落ちている石ころを見る目で、カイロンを見ながら質問した
「・・・・・・・・・・」
絶望の表情を浮かべているカオロンは、ただ体を震わせる事しか出来ずに居た
「…もういいや…死ね!」
セイは、ただ震えて何も答えないカイロンを見て、魔剣を抜き、カイロン目掛けて魔剣を振り下ろした
キッーン「お止め下さい!」
セイが振り下ろした魔剣を、【魔装】を使ったルーファが、魔力を纏わせた槍で止めた
「邪魔するな!」
魔剣を止められたセイは、【魔装】を使い、魔剣に魔力を纏わせ、ルーファの槍の半分近くまで斬り込ませた
「くっ!不味い!」
セイの魔剣が、槍に斬り込んだのを見たルーファは、額から汗を流しつつ、より多くの魔力を【魔装】と槍に流し込んみ、ゆっくり槍を斬っていた魔剣を止めた
「ならこっち…「そこまでです!」なっ!」
魔剣が進まなくなったセイが、より多くの魔力を使おうとすると、1人の女性の声が響き、地面から木が生え始め、急成長しながらセイを縛り上げた
「(っ今!)」
セイが木に縛られた瞬間、ルーファは後に居たカイロンを持ち上げ、セイから離れた
「クソっ!誰だ!」
ルーファがカイロンを連れ、離れるのを見ていることしか出来なかったセイは、首を動かし、自身を縛り上げた人物を探した
「私はここです」
セイが、首を動かし、周りを見ていると、セイの眼の前に、いきなり1人のエルフが現れた
「「「「「「「「「「「っ!」」」」」」」」」」」
いきなり現れたエルフを見た、11人の長老達は、安堵と薄ら笑いを浮かべながら、その場に跪き、ルーファとハントは、緊張した様子で跪いた
「っ!…お前林王だな!今すぐこの木を退けろ!」
いきなり現れたエルフに、セイは驚きの表情を浮べたが、周りのエルフの反応に、現れた人物が誰か分かり、睨みつけながら、木を退かす様に言った
「それは無理です、今離せば、貴方は長老達を殺すでしょう、いくらハーデスの子孫でろうと、長老達を殺す事は許しません」
セイに睨みつけられた林王は、顔を横に振った後、覚悟の篭った眼で、セイの顔を見て話した
「…それは脅しか?引かなければ俺を殺すと?」
林王の覚悟の篭った眼を見たセイは、睨むのを止め、真剣な表情で質問した
「はい…エルフの王として、民を護るのが私の使命」
セイの質問に、真剣な表情で答えた林王は、体から魔力を放出させ、地面から木で出来たレイピアを取り出し、戦闘態勢を取った
「…【火斬】…ハーデスを侮辱した者を庇うと言うなら、林王だろうと殺す!」
林王が戦闘態勢を取ると、セイは【火斬】を使い、全身を縛っている木を焼き斬り、手に持っていた魔剣を正面に構え、戦闘態勢を取った
戦闘態勢を取った、林王とセイの2人は、同時に全身から魔力を放出させ、【魔装】と【魔威】を使い、武器に魔力を纏わせた
「「「「「「「「「「「っ!」」」」」」」」」」」
2人の魔力に当てられ、長老達とルーファ、ハント達は、ただ全身を震わせ、その場から動く事が出来ずにいた
「「シッ!」」
林王とセイは、同時に地面を蹴り、相手に向かって突きを放った
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