第176話 冥王の提案
コンコン「入るよ~」
会議室に着いたセイは、ノックしてからドアを開けた
会議室には、ヒナイト達公爵家の者達と、側妃と貴族達が会議をしていた
「「「「「「セイ様!」」」」」」
会議室にいた全員が、入って来たセイを見て、一斉に立ち上がった
「うむ、ここで会議をしておるんじゃな?」
「「「「「「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」」」」」」
「「「「「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」」」」」
セイ続いて、冥王が会議室に入ると、冥王の姿を見て、全員が絶叫した
「やっぱ、冥王様の姿を見ると、皆も叫ぶよね」
「仕方ない事じゃが、毎回叫ばれるのは面倒じゃのぅ」
セイと冥王は、絶叫に動じる事なく、普通に話し合っていた
「冥王様?まさか!あの冥王様ですか!?」
セイと冥王の会話を聞いたヒナイトは、驚きながら確認した
「そうじゃ、儂がハーデス王国最後の王ゾル フォン ハーデスじゃ」
「「「「「「「「「っ!…無礼をお許し下さい!我らが偉大なる王ゾル フォン ハーデス様!」」」」」」」」」
冥王の名前を聞いた公爵達は、直ぐ様冥王の前まで行き、跪いてから謝罪を口にした
「うむ、気にするな、あの程度の無礼、お主達一族が、長年忠義を誓ってくれた事に比べたら、些細な事じゃ」
「「「「「「「「「ありがたきお言葉、感謝いたします!」」」」」」」」」
公爵達は、冥王の言葉に、涙をこらえながら感謝を伝えた
「さて、ボルドについて分かった事から伝える」
冥王が公爵達を立ち上がらせ、椅子に座り直すと、上座に座ったセイが、ボルドから聞き出した、魔獣教と教主の事を話した
セイの話を聞いた全員は、魔獣教の存在に顔色を悪くさせた
「魔獣教ですか…かなり危ない連中ですね」
「そうですね…あの5人が、どのくらいの地位に居たかは分かりませんが、もしあの5人が最低クラスなら、この国は終わりです」
「いや、それは大丈夫よ、国を操る者達が最低クラスなら、とっくに他国も掌握されている筈よ」
「そうね、私もあの5人は、幹部か隊長クラスだと思うわ」
魔獣教の話を聞いた、ヒナイト、ディラン、サーチェ、アティアの4人は、魔獣教について意見を言い始めた
「儂もあの5人は、最低でも隊長クラスじゃと思うのぅ」
4人の意見を聞いていた冥王は、4人を見ながら同意した
「あの~魔獣教についてなら、王の隠し部屋に資料があるのでは?」
「「「「「「「「「っ!隠し部屋!?」」」」」」」」」
話を聞いていた側妃が、恐る恐る伝えると、部屋に居た全員が一斉に反応した
「ライア様!王の隠し部屋があるのですか!?」
サクアは素早く立ち上がり、ライアに詰め寄った
「えっと…あの…はい…確か、王の執務室の本棚に、隠し部屋に行く仕掛けがある筈です」
サクアに詰め寄られたライアは、言葉を詰まらせながら、自身が知っている事を話した
「なら、直ぐに確認に向うか」
「「お供します!」」
セイが椅子から立ち上がると、ヒナイトとディランも椅子から立ち上がり、セイについて行く事にした
「私達も行きます!」
「えっ!私もですか!?」
セイ達が、部屋を出ようとすると、サクアが
ライアの腕を掴み、セイ達について行った
腕を掴まれたライアは、驚きながらもセイ達について行った
「うむ、ヒサカとライカにアルカじゃったな?」
セイ達が部屋から出た後、冥王はヒサカとライカ、アルカに話し掛けた
「「「っ!はい!」」」
冥王に話し掛けられた3人は、慌てて返事をした
「…お主達、セイの妻にならぬか?」
「「「「「「えっ!?」」」」」」
冥王が、3人を見ながらいきなり本題を話すと、部屋に残っていた全員が驚きの声を上げた
「…冥王様、どうしていきなり、その様な事を?」
ヒサカは冥王に失礼が無いよう、感情を抑えて、冷静に質問した
「うむ、ハーデスの血筋を増やすに、セイの沢山の妻を娶ってもらいたくてのぅ」
「成る程…今のハーデス家には、セイ様しか血筋を増やす人が居ないから…3人共良かったわね!」
「それなら、セイ様には、頑張って頂かないと…3人共、私は賛成よ!」
「母様!」「叔母様!」
冥王が話した理由に、貴族当主である、サーチェとアティアは、笑いながら3人を見て祝福した
祝福されたアルカとヒサカは、顔を赤らめてサーチェとアティアを睨んだ
「ほっほっほっ、一応レイがおるが、せめて後10人は子供が欲しいところじゃ、3人共是非セイに嫁いでくれ」
「「「…考えておきます」」」
冥王から言葉に、3人は顔を赤らめて返事をした
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