第169話 5人組の特徴
「…貴様」
セイの言葉に、5人組、ヒナイト、ディランが驚いていると、ボルドがセイを睨みつけた
「「っ!セイ様!何故5人組が魔獣だと分かったんですか!?」」
セイの言葉に驚いていたヒナイトとディランだが、セイの方に振り向き質問した
「…剣を交えた時から疑問だったんだ」
「疑問ですか?」
セイが5人組を見ながら話し始めると、ヒナイトとディランも5人組を見た
「ああ…あいつ等の魔力量の【魔装】で、俺が【魔装】を使った時の身体能力と変わらないのは可笑しいんだよ」
「「確かに…」」
セイの話を聞いたヒナイトとディランは、5人組の魔力量を確認して、セイの言い分が正しいと感じた
「俺の魔力量は、一族の中でも歴代トップクラスだぞ…普通の魔力量の【魔装】で、俺の魔力量の【魔装】と、ほぼ互角の身体能力、絶対同じ人間には不可能だ!」
セイは話しながら、下ろしていた剣を5人組に向けた
「ふっはっはっはっはっはっ!成る程な!確かにお前の魔力量の【魔装】と互角の【魔装】を使える者は、人間には絶対おらんな!」
セイの話を聞いていた5人組のボルドは、いきなり笑い出し、上の服を脱ぎ始めた
「「あれは!」」
「成る程、顔じゃなく胴体に出たタイプか」
ボルトの胴体は、毛で覆われており、それを見たヒナイトとディランは目を見開き、セイは1人納得していた
「「「「ちっ!ボルドめ!」」」」
ボルドが魔獣だと認め、服を脱いだ事に苛立ちを立てながら、他の4人も服を脱いだ
ゴーシュが、騎士の鎧を脱ぐと、鎧に隠されていた鱗が露わになり。
リュークが、料理服を脱ぎ、コック帽を取ると、帽子に隠されていた触覚が露わになった。
ヒューズが、文官の服装を脱ぐと、背中の羽が露わになった。
チャートが、庭師の服装を脱ぐと、亀の甲羅が露わになった
「獣に蛇、後は虫と亀か…珍しく全員が服で隠せる所に特徴が出てるな」
服を脱いだ5人組を見たセイは、5人組の特徴を冷静に観察していた
「さて、この姿を見たお前達には死んでもらうぞ?」
ボルドの言葉と共に、5人組は一斉にセイ、ヒナイト、ディランの3人に襲い掛かった
「ちっ!ヒナイト!ディラン!協力して対処しろ!」
5人組が動いた瞬間、セイはヒナイトとディランに指示を出した
「「っ!分かりました!」」
セイの指示を聞いたヒナイトとディランは、自身の正面だけを対処できるように、素早く背中を合わせた
5人組は、セイ達を囲むように動き、隙を突くように攻撃をし始めた
「シッ!」
キッーン「舐めるな!」
「シッ!」
キッーン「くっ!」
ヒューズの攻撃を、セイが弾き返すと直ぐにリュークがセイに攻撃を仕掛け、セイは慌てて攻撃を受け止めた
「死ね!」
「ちっ!【火斬】!」
「がっ!」
「お前がな!【風斬】!」
「ぐっ!」
攻撃を受け止めたセイに向かい、ゴーシュが攻撃を仕掛けるが、セイは【火斬】でリュークを吹き飛ばし、向かって来るゴーシュに【風斬】を放った
ゴーシュは、剣に魔力を纏わせ、【風斬】をなんとか受け流した
ゴーシュが受け流した【風斬】は、ヒナイトと戦っていたボルドに向かって飛んで行った
「「っ!ボルド避けろ!」」
「なっ!くそっ!…ぐっぁ゙!」
ヒューズとリュークが気づき、ボルドに声を掛けたが、ヒナイトと戦っていたボルドは気づくことに遅れ、【風斬】により左腕を斬り飛ばされた
「「「っ!ボルド!」」」
「くそっ!退け!」
「ちっ!」
ボルドの左腕が斬り飛ばされ、ゴーシュ、ヒューズ、リュークは直ぐにボルドに駆け寄り、ディランと戦っていたチャートは、ディランを力尽くで吹き飛ばし、ボルドの下へ向かった
「ヒナイト!ディラン!今の内に王宮から出ろ!」
ゴーシュ、ヒューズ、リューク、チャートがボルドに駆け寄っている間に、セイはヒナイトとディランの近くに行き、王宮から出るように伝えた
「「なっ!セイ様!何故ですか!」」
セイの言葉に、ヒナイトとディランは驚き、セイの方に振り向いた
「ここからは、魔剣を使う、2人を巻き込まない自信がない」
セイは、全身を隠している黒い布から、魔剣ハーデスを取り出し、顔の布を取った
ゴク「「…分かりました、ご武運を!」」
魔剣に流れる魔力量を見たヒナイトとディランは、圧倒的魔力に唾を呑み、素早く広間から出て王宮の外へ向かった
「さて、俺の本気に王宮が持つか?」
ヒナイトとディランが広間から出たのを確認したとセイは、【魔装】に使う魔力を増やしながら、5人組を見た
「「「「「っ」」」」」
ボルドの止血を終わらせた5人組は、セイの【魔装】の魔力と、魔剣から出る魔力を見て後退りした
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