第114話 地下の魔獣



セイの言葉を、理解することが出来ない、グリモアとグロリアは、目と口を開いた状態で、固まってしまった


「グロリア?グリモア?聞いてる?」


「固まってますね」


「かなりの衝撃だったみたいね」


「はぁ、グリモア!グロリア!」


「「・・・・・・・・・・・・はっ!」」


「話しを…「どういうことだい!魔獣を人に戻す?そんな事を出来るのかい!」…出来る可能…「マーサ様の魔法と言ったな!どういう魔法なのじゃ!」…今説明するから、落ち着いて!」


「「っ、セイ様」」


「はぁ、シスターの魔法のイメージは治すなんだよ、物でも人でも、全てを治す事が出来る魔法なんだよ」


「っ!では!マーサ様の魔法を使えば、魔獣に変えられた者を、人に治す事が出来る可能性があると?」


「そうだよ」


「おお!儂ら魔獣が、心から望んた魔法をマーサ様が」


「嬉しいねぇ、こんなに嬉しいのは、久しぶりだよ」


「「マーサ様、本当に感謝します」」


「いえ、まだ可能性があるだけですから」


「いえ、可能性があるだけで、儂ら魔獣は、救われます」


グロリアとグリモアは、目に薄く涙を溜めながら、マーサの手を握り、心からの感謝を伝えた


「それで、シスターは妊婦だけど、魔法を使っても大丈夫かな?子供に影響があるなら、産んだ後にするけど」


「大丈夫だよ、もし魔力が無くなったとしても、お腹の子供には、一切影響はないよ」


「なら、一回魔物で、試してみたいんだけど、それは大丈夫?」


「魔物かぁ~できれば、それは止めてもらいたいね」


「そうじゃな、魔物は危険が大きいからのぅ」


「う~ん、でも失敗したら、何が起きるか分かんないから、できれば魔物が、よかったんだけど、仕方ないね、前にセバスさんが言ったみたいに、希望者を募集するか」


「それなら、募集なんてしずに、城の地下にいる者達でやればいいよ」


「そうじゃな、あの者達なら適任じゃな」


「城の地下?」


「そうか、セイ様は知らないんだったね、城の地下には、生きていくのが辛くなった者達を、薬で寝かしているんだよ」


「っ、耐えられなかった人を、城の地下で保護してるんだね」


「坊ちゃんの指示じゃ、いつか人に戻れるようになった時、幸せな人生を送って欲しいと言ってのぅ」


「そうなんだ、ならその人達で、一回やってみよう」


「ですが、寝ている人達の許可が必要かと」


「それは安心しな、あの者達は眠りにつく前に、もし人に戻せる方法が見つかったら、自分達で試してくれと言われてるからね」


「それなら大丈夫ですね」


「では、儂が何人か運んでくるから、グロリアは診察室で準備しといてくれ」


「分かったよ、診察室でいいんだね」


グリモアは、寝ている魔獣を連れて来る為に、部屋を出て行った


「なら、私も準備があるから失礼するよ、セイ様は、後からマーサ様を、診察室に連れて来ておくれ」


「分かった、後で連れて行くよ」


「なら、診察室で待ってるよ」


グロリアが準備の為に、部屋を出て行った


「シスターとサーシャさんは、少しこの部屋で待ってて、俺は冥王様を呼んで来るから」


「「分かったわ」りました」


セイは、実験をする事を、冥王に伝える為に、部屋出てテラスに向った


テラスに着くと、冥王とセナに、サラとマイカが、診察結果を伝えていた


「そう、元気に育っているのね」


「3ヶ月後が楽しみじゃな」


「そうですね、私達、ハーデス家の家臣全員が楽しみにしております」


「私も楽しみ!シスターとセイの子供だもん!」


「どんな子か、待ち遠しいですね」


「俺も楽しみだよ」


「「「「「セイ」」」様」」


「どうしたんじゃ?」


「今からシスターの魔法で、魔獣が人に戻るか試すから、冥王様を呼びに来た」


「「「「っ!」」」」


「っ!今日やるのか!」


「グロリアとグリモアが、凄いやる気みたいで、シスターの魔法を教えてから、とんとん拍子で話が進んで、地下で眠ってる人達でやる事になった」


「そうか、では儂も立ち会うかの」


「では、私もお供します」


「私達は、ここで待っているわ」


「そうですね、大勢で行っても、お役には立てないでしょうから」


「分かった、なら終わったら、ここに戻って来るよ」


セイ、冥王、セバスの3人は、マーサがいる部屋に向った





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