第94話 セナの魔法



解体場の許可を取ったセイは、解体場の職員にグリーンバードを解体してもらい、肉を金貨76枚、羽根は金貨132枚で売った


お金を受け取ったセイはすぐ宿に戻り、宿の従業員に庭に案内してもらい、剣を洗い始めた


「くそっ!あのハンター、次会ったら絶対に殺す!」


セイがゲロを吐いたハンターに、文句を言いながら洗っていると、従業員にセイが庭にいる事を聞いた、セナがやって来た


「そんなに怒って、何かあったの?」


「母様…宿に戻ってたんだね」


「ええ、それより魔剣を洗ってるの?」


「…ギルドで、酔っ払ったハンターが吐いたせいで剣が汚れた」


「っ、それで怒ってるね」


「俺達ハーデス家にとって、この剣は特別なんだよ!…初代から長い間受け継がれてきたハーデス家の象徴なんだよ!家宝なんだよ!国宝なんだよ!それを汚された!絶対にあのハンターは許さない!」


「・・・・・・・・・・・・」


セイの怒りを聞いたセナは、何も言わずその場を離れていき、セイは納得できるまで魔剣を洗い続けた



~セナ~

庭から出たセナは、その足でハンターギルド向った


ギルドに着いたセナは堂々と中に入り、その場で魔法を使った


「【地震】!」


セナの魔法で建物全体が激しく揺れ動き、ハンター達は立つこともできない揺れに襲われた


動ける者がいないとを確認してから、セナは魔法を止め、受付に向かい歩き始めた


ハンター達は立ち上がりセナを警戒したがセナは気にしずに歩いた


受付に着いたセナは受付嬢と話始めた


「…何か御用ですか?」


「ねぇ?今日ギルドで酔っ払って吐いたハンターを探して連れてほしいの」


「っ、それはご依頼でしょうか?」


「何言ってるのこれは命令よ!この都市のハンター全員が命を懸けてやる任務よ!じゃないとこの都市のハンターギルドは無くなるわよ!」


「「「「「「「っ!」」」」」」」


「…貴方はセナ様ですか?」


「貴方エルフね、なら私の言葉の意味は分かるはずよ」


「っ、ですがセイ様は、私達が教育する事で納得されました」


「それは違うわよ、セイは無関係の人達を傷付けない為に、その場を離れただけよ、あの子は自分が怒りのまま暴れたら、どれだけの被害が出るか分かってるから、我慢しただけよ」


「…ではそのハンターを連れて来れば、都市は護られるのですね」


「今回はそれで許してあげるわ」


ルーナは訓練場でエルフ達にリンチされているハンターを迎えに行き


ルーナがセナの命令で、ハンターを連れて行くとエルフ達に伝えるとエルフ達はルーナと一緒にセナの下に向った


受付まで戻ったルーナはセナの前に、ハンターを差し出した


「このハンターです」


「ぅ゙…何で俺がこんな目に遭うんだ」


「自業自得よ」


「…ただ剣を汚しただけだろ」


「言葉は気をつけなさい!あの剣は私達ハーデス家の象徴なのよ!誇りなの!それを汚しただけですって!」


「そんなに大事なら、大切に保管しておけよ!持ち歩くから汚れるんだよ!」


「だからセイが持ってるのよ!」


「はぁ?」


「この世で、セイから剣を奪うことができるのは魔獣の王ぐらいよ、だからセイの側が1番安全なのよ」


「…あの坊主はそんなに強いのか」


「当たり前じゃない」


「クソっ、マジでついてない」


「そうね、今日が命日なんだもの」


「えっ、な、何を言って」


「まさか、あの剣を汚したのに、その程度で許されると思ってたの?」


「えっはっ?冗談だ…「【崩震】!」ぐっあっ゙ぁ゙っ゙ぁ゙っ゙ぁ゙っ゙ぁ゙」


「これがハーデスの象徴を汚した罰よ」


セナの魔法により、ハンターは顔中から血を出し亡くなった


セナは死んだハンターをそのまま放置して帰ってき行った


~セナが出て行ったギルド~


「怖っ!」


「ん?モーリス見てたのか?」


「ああ、少し気になったからな」


「流石はセイ様の母親だったな、ハーデス家の血筋だとよく分かる」


「結局ハーデス家って何なんだ?」


「ふふ、偉大な一族さ」


「偉大?俺は聞いたことないけど」


「そのうち、お前にも分かるさ」






  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る