第81話 メイトのギルドマスター



 受付嬢は、セイの話を聞き、ギルドマスターを呼びに行った


 しばらくして、受付嬢がギルドマスターを連れて戻ってきた


「マスターこの方です」


「貴方が、私に会いに来たの?」


「っ、そうだよ(この人エルフだ、それも魔法師のエルフ、かなり強いのが分かる)」


「あら、警戒させるようなことは、してないわよ」


「いや、久々に俺に傷をつけれそうな、魔法師を見たから、ちょっと警戒した」


「っ、よく私が魔法師だと分かったわね、でも何処か上からね」


「俺は事実しか言ってないぞ」


「それはどうかしら【魔威】!」


「へぇ~【魔威】を使えるんだ、流石はエルフ」


 ギルドマスターがセイに向かい【魔威】を使ったが、セイもまたギルドマスターに向かって【魔威】を使った


「何故、人間の魔法師が【魔威】を使うことができるの」


「エルフには【魔技】が、伝わっていたのか」


「どういうこと、【魔技】は人間は使えないって聞いてたわよ」


「それは間違えだぞ、【魔技】は魔法師なら習得できる技術だ」


「ちっ、あの長老、嘘ついてたわね」


「それは知らないが、少しずつ威力をあげるぞ」


「なめるな!」


 セイは、少しずつ【魔威】の威圧をあげていき、ギルドマスターもそれに合わせて、威圧をあげていった


 2人の【魔威】により、近くにいた受付嬢と職員、女性のハンターは、動くことができなくなっていた


 そんな中、1人のドラグニュートが、ギルドに入って来て、【魔威】を使い2人を止めた


「そこまでよ!」


「誰だ?」


「レイカ!何のつもり!」


「ルージュ…周りを見てみなさい」


 セイとルージュは、周りを見渡し、動けなくなっている者達を見た


「このマスターの【魔威】で、動けなくなったのか」


「私じゃなくて、貴方でしょ!」


「いや、ルージュの【魔威】よ、この子は貴方だけに、【魔威】を使っていたもの」


「私が、この子より魔力のコントロールが劣ると言いたいの!」


「そうよ、この子は、まだ本気を出してないもの」


「嘘よ!あり得ないわ!」


「事実よ、私もこの子には勝てないと思うもの」


「へぇ~、よくわかってるね」


「っ、貴方何者なの?」


「何者かって聞かれても、う~ん、旅をしているハンター?かな?」


「そうじゃなくて、血筋を聞いているのよ、普通の血筋だと、貴方みたいな怪物は生まれないものよ」


「ハーデスの血筋だよ」


「ハーデス?私は聞いたことがないわね、ルージュはどう?」


「…あり得ないわ…あの血筋は滅んだはずよ…今はあの方だけしかいないはず」


「ルージュ?知っているの?」


「嘘よ!その血筋は滅んでるわ!」


「嘘じゃないから」


「ふざけないで!その名前をどこで知ったか知らないけど、名乗るなんて絶対に許されないことよ!」


「いや、なんで本当の名前を言っちゃ駄目なんだよ」


「あり得ないのよ!我々エルフが最も敬愛し、最も信頼した一族を語る事は、絶対に全てのエルフが許さない!」


「どういう事だ?」


「ルージュ!私にも説明して!」


「ふぅー、ふぅー、はぁ、ここじゃ言えないから、防音の会議室に行きましょ」


「分かったわ」


 ルージュは、セイとレイカを会議室に連れて行った









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